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唾液過多について
ドライマウスとは対照的に、唾液が大量に分泌される「唾液過多症:流涎症(りゅうぜんしょう)」という病気もあります。
通常、唾液は1日に1~1.5リットルほど分泌されるといわれていますが、この量が過剰になってしまうのです。
ちなみに、妊娠して「つわり」の時期に、唾液の分泌が増えて止まらなくなる「よだれつわり」という症状もあります。
唾液過多症の原因も多岐にわたるため、治療や対策も症状により異なります。
耳鼻咽喉科や口腔外科を受診して、薬物療法やマウスピースを使う方法など、医師の指導により適切な治療を受けましょう。
唾液恐怖症
さて、今回のタイトルにもなっている、緊張して思わずつばをゴックンと飲み込んでしまう…こんな経験は誰しも持っています。
ただし、それが必要以上に気になる場合、不安障害と呼ばれるメンタル不調の可能性があり、次のような症状をきたします。
つばを飲み込む音が気になって仕方がない
つばを飲み込む音を他人に聞かれ、自分のことを変だと思われたのではないかと疑う
つばの音で、相手に迷惑をかけてしまったに違いないと思い込む
周囲がイライラしているのを、自分のつばの音のせいだと思う
…などです。いずれも考えすぎだったり、気のせいだったりしても、本人にとっては、確信になっている点が特徴です。
この症状では、認知行動療法などの心理療法と抗うつ剤や安定剤を使った薬物療法など、通常の不安障害への治療法により症状の改善が見込めます。
食事面からみると、現代人の食生活は柔らかいものが増えて噛む必要性が減ってきているともいわれます。
こうした食生活が、唾液の分泌にも大きな影響を与えていると推察できます。
普段の食生活に噛みごたえのある食材を取り入れ、時間をかけよく噛んで食べる、という工夫も、健康な唾液分泌には大切であるといえるでしょう。
<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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