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エストロゲンの減少による影響
女性ホルモンのエストロゲンは、関節の動きを滑らかにする働きがあります。
また、皮膚のハリや弾力を保つコラーゲンの分泌にも関わっています。
ですから、更年期になりエストロゲンが減少するとこうした働きが衰えてくるわけです。
具体的には、皮膚が乾燥したり薄くなったりするほか、手足の先など末梢のしびれやこわばり、皮膚の知覚過敏などの症状が現れます。
つまり、手足のこわばりや痛みといった症状は、関節や腱に炎症やむくみが起こりやすくなっているからなのです。
ちなみに、出産後、更年期障害と似た症状が現れる場合がありますが、これは出産による女性ホルモンの急激な減少が原因です。
また、20~30代に出現する更年期障害のような症状を若年性更年期障害といいます。
こちらは女性ホルモンの減少はそれほど顕著でなくても、自律神経の乱れがなどから似たような症状が起こるものです。
間違えやすい他の病気に注意
更年期の手の不調は、関節リウマチと間違われやすいので注意が必要です。
関節リウマチは免疫機能の異常によるものです。
本来身体を守るはずの免疫細胞が自分自身を攻撃する病気で、自己免疫性疾患と呼ばれます。
関節リウマチでは、左右対称に関節の腫れ・痛み・2時間以上続く朝のこわばり、微熱や倦怠感などの症状が出ます。
進行すると骨や軟骨が破壊されて、関節が変形する場合もあります。
関節リウマチ以外にも、変形性関節症のひとつで指の第1関節が赤く腫れて曲がってくる「へバーデン結節」や、甲状腺機能低下症による手指のこわばりや関節痛など、間違えやすい病気との区別が大切です。
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