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尿の量からみた健康
健康な成人は1日当たり0.8~1.5リットルの尿を排泄します。
排尿の回数は1日に6~8回が通常で、それ以上だと「頻尿」、以下だと「乏尿」や「無尿」と言われます。
尿の量が極端に多い
糖尿病や腎臓の病気である場合、尿の量や回数が増え色も薄くなります。
加えて、頻繁に喉が渇き飲み物を欲します。
頻繁におしっこがしたくなる
これがいわゆる「頻尿」です。
尿量が少なくてすぐにトイレに行きたくなる場合は、膀胱炎、尿道炎、前立腺炎などが疑われます。
病気以外では、神経質な人や、緊張しているときに頻尿になることがあります。
尿が少ない、あまり出ない
腎臓の異常によって尿を作る機能が弱くなるとこのような状態になります。急性腎炎が代表格です。
また、食あたりを起こして「吐き下し」をしているときも、脱水症状から尿は少なくなります。
尿がまったくでない
結石や腫瘍によって尿の通り道が塞がれているとき、あるいは、腎臓の機能が著しく低下している危険な状態のとき、尿がまったくでなくなることがあります。
他に、運動をして汗をかいた後は尿のもとになる水分自体が少なくなっているため、尿の量が少なくなる場合があります。
このときには水分補給をして身体を潤してあげてください。
尿の「臭い」がいつもと違う!
自分の尿の臭いをかいだことはありますか?
健康な尿はほとんど無臭だといわれます。
次のような臭いがしたときは注意する必要があります。
甘酸っぱい
甘酸っぱく柿の腐ったような臭いは、血中のケトン体が増え血液のPhが酸性になっていると推定されます。
これを「ケトアシドーシス」と言います。
糖尿病、肝機能障害、栄養失調、脱水などによって糖をエネルギー源として使えなくなると、身体が脂肪酸やアミノ酸を代替物として使ってケトン体を産生します。
アンモニア臭
尿がつくられてから排泄されるまでのどこか、すなわち、腎臓・尿管・膀胱・尿道において感染が生じ、尿路感染症や膀胱炎を発症しているときには、強いアンモニア臭と排尿痛をともないます。
また、ストレスや疲労から免疫力が低下して発症する尿路感染症や膀胱炎は、発熱、頻尿や残尿、ときに血尿などもともないます。
食べ物や飲み物の影響
ニンニクやニラなど「アリシン」を含む食品は、悪臭がするアリルメチルスルフィドを産生し、汗や尿から排出されます。
また、カレーの香辛料、アルコールやコーヒー、ビタミン剤やサプリメントも、尿の臭いに影響することがあります。
その他
新生児などにまれにみられる遺伝性疾患で、メープルシロップの匂いがする「メープルシロップ尿症」、カビやネズミ臭がする「フェニルケトン尿症」などもあります。
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