「難聴」とはどいう状態? ミュージシャンの職業病なの?

Mocosuku(もこすく)
  • 「難聴」とはどいう状態? ミュージシャンの職業病なの?

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

「難聴」とはどいう状態? ミュージシャンの職業病なの?

公開日時

耳のしくみ

 
耳は外耳・中耳・内耳の3つから構成されています。
 
外耳は耳の外側部で、耳介(じかい)、外耳道、鼓膜などが主なパーツです。
 
中耳は外耳と内耳との中間部分で、耳小骨(じしょうこつ)や耳管(じかん)などが主なパーツです。
 
通常は空気で満たされています。
 
内耳は細胞と神経が音を処理して脳に送る部分です。
 
蝸牛(かぎゅう)と聴神経があります。
 
音が聞こえる経路のどこかに障害が起これば、聴力障害がでてきます。
 
次項では、障害部位ごとに難聴の種類をみていきます。
 
 

難聴の種類

 
難聴は基本的に次の3つのタイプに分けて考えられています。
 

伝音難聴(でんおんなんちょう)

 
外耳または中耳に何らかの問題があり難聴が生じています。
もっとも一般的なタイプで、音の内耳への到達を妨げる障害により聞こえにくくなります。
 
よくある原因は次のようなものですが、多くの場合適切な治療で聴力の回復が見込まれるといわれています。
 
◆外耳炎
 
◆外耳道に過度な耳垢が溜まっている
 
◆大音量によって鼓膜に孔が開いている(穿孔)
 
◆外耳炎(スイマーズ・イヤーとも呼ばれます)
 

感音難聴(かんおんなんちょう)

 
内耳や脳と内耳間の神経経路に障害が起こります。
蝸牛のなかにある、音を伝える繊細な毛や、脳に音を伝える神経が損傷すると感音難聴になります。
 
次のような原因が考えられます。
 
◆加齢(老化)
 
◆おたふく風邪、髄膜炎、多発性硬化症などの病気による影響
 
◆うるさい場所に長期滞在したこと
 
◆強大音や大音量の中に居続ける
 
◆頭部外傷
 
◆妊娠中の母親が風疹に罹ったことの胎児への影響
 
感音難聴は治りにくいとされ、たいていは聴力を取り戻すことは出来ないといわれています。
かわりに補聴器や人工内耳といった代替方法が施されます。
 

混合性難聴

 
伝音系と感音系の両方に障害が起こる難聴です。
 
 

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【病気(その他)】新着記事

自律神経に良い『トリプトファン』を効果的に摂取してハッピー♪になろう

自律神経に良い『トリプトファン』を効果的に摂取してハッピー♪になろう

執筆:磯野 梨江(管理栄養士) 医療監修:株式会社とらうべ 「トリプトファン」はアミノ酸の一種です。 トリプトファンが不足すると精神的に不安定な状態や不眠などを招き、やがて自律神経や体内リズムの乱れ...

2019/07/16 18:30掲載

原因は汗づまり? 水虫と間違えやすい「汗疱状湿疹(かんぽうじょうしっしん)」とは

原因は汗づまり? 水虫と間違えやすい「汗疱状湿疹(かんぽうじょうしっしん)」とは

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ ジメジメしたこの季節、不快な症状のひとつ「かゆみ」が気になるという人は多いと思います。 そんな「かゆみ」の症状のなかに、水虫と似ている...

2019/06/25 18:30掲載

”がん”のリスクも!? 「口の中のやけど」には適切な対処を

”がん”のリスクも!? 「口の中のやけど」には適切な対処を

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 熱い飲み物をはじめ、たとえば出来立ての小籠包や焼きたてのピザなど… 飲み物や食べ物による口のなかのやけどは、どなたも経験したことがある...

2019/04/23 18:30掲載

あなたの周りは大丈夫?「ゲーム依存は病気です」とWHOが認定

あなたの周りは大丈夫?「ゲーム依存は病気です」とWHOが認定

執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ ゲームが気になってスマホが手放せない、休みの日は際限なくゲームにのめりこんでしまう… そんな状態に陥っている人はいませんか? ...

2019/01/04 18:30掲載

口や目の渇きには気をつけて! 女性に多い疾患「シェーグレン症候群」

口や目の渇きには気をつけて! 女性に多い疾患「シェーグレン症候群」

執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ いつも喉が渇いて水分が手放せなかったり、目が乾燥してつらかったりすることはありませんか? もしかすると、その原因には「シェーグ...

2018/12/21 18:30掲載

眼科の代表的な病気「白内障」と「緑内障」 白と緑でなにが違う?

眼科の代表的な病気「白内障」と「緑内障」 白と緑でなにが違う?

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ さまざまな眼の病気のなかでも、「白内障」と「緑内障」の患者数は、近年増加傾向と言われています。 名前が似ているため、同じような病気と誤...

2018/12/07 18:30掲載