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執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー)
医療監修:株式会社とらうべ
糖質制限ダイエット、キャベツダイエットなど、特定の食材を食べる、または食べない、というダイエット方法は古今東西たくさんあります。
しかし、社会生活においては自分で食べるものを決められないことも多々ありますよね。
そこで、今回は食べるものを調節するのではなく、「食べる方法」でダイエットにつながるテクニックをご紹介します。
接待やデート、宴会などの外食シーンでぜひ取り入れてみてください!
同じカロリーでも太りにくい食べ方3選!
同じものを食べても、食べ方で脂肪がつきにくくなれば、実践してみたくなりませんか?
そんな食べ方をご紹介しましょう。
(1) 食べる順番
今ではよく知られるようになった「食べ順ダイエット」。
方法はいたってシンプル。
野菜や海藻、きのこ、大豆製品などのサブおかず→肉や魚などのメインおかず→ご飯やパンなどの主食や芋類という順番で食べるという方法です。
野菜類が最初なので、「ベジ・ファースト」などとも呼ばれていますね。
これには血糖値(血液中のブドウ糖の濃度を示した数値)が深く関わっています。
食事を摂って体内に糖質が吸収されると血糖値が上昇します。
このとき、「インスリン」というホルモンが分泌され血液中の糖質を処理して、血糖値を正常な状態に保っています。
糖質の吸収が早い、または一気に多量な糖質が吸収された場合、血糖値は急上昇しますからインスリンも多量に分泌されます。
インスリンは血糖値をもとに戻そうとして細胞にエネルギーを運ぶ働きをしますが、対応しきれないときは脂肪として溜め込むという方法に代えます。
つまり、インスリンの分泌が多くなると、それだけ脂肪が作られやすくなるのです。
食べ順ダイエットは、血糖値の上昇を緩やかにして、インスリンの分泌を出来るだけ抑え、脂肪が作られないようにするという原理です。
さらに、肉や魚を糖質より先に食べることによる効果も、最近わかってきています。
(2) よく噛んで食べる
「1口で30回噛みましょう」とよくいわれませんでしたか?
ふだん、何も意識せずに食べると何回噛んでいるでしょうか。
かつて日本の主食といえばお米でしたが、現在ではパンや麺類も立派な主食となり、噛む回数は減少傾向にあります。
実際に30回噛んでみるとアゴが疲れる、飲み込んでしまって噛んでいられない、という方も少なくありません。
噛むという行為は、顔周りの筋肉を使ういわば運動です。
まずはいつもより多く噛んでみる、夕食だけは「1口で30回噛む」を意識する…などから始めて、よく噛むことに慣れていってはいかがでしょう。
噛むことによるダイエット効果は、満腹中枢を刺激し腹八分でも十分に満足ができるようになることです。
反対によく噛まずに食べてしまうと、満腹を感じたときには既に食べ過ぎていた、という残念な結果につながりやすいのです。
また、よく噛むと食材の成分を味覚細胞がしっかりと感知しますから、薄味でも素材の甘みやうまみが感じられるというメリットもあります。
濃い味やこってり味、強い甘みがなくても美味しく食べられるうえに、自然と低カロリー・減塩で満足するようになります。
子どものころ、お母さんが「よく噛んでゆっくり食べなさい」…と言っていたのは本当のことなのですよ。
(3) 朝ごはんを食べる
ダイエットをしている方のなかには、夜は会食だから、あるいは、食べ放題に行くから、などの理由で「朝食は抜こう」と考える方も少なくありません。
1日の摂取カロリーで調節しようとする姿勢はとても大切です。
しかし、朝食抜きは逆効果です。
おにぎり1個、コップ1杯の牛乳でも良いので摂るようにしましょう。
その理由は体内時計です。
ヒトは、1日のなかで代謝が高まる時間と代謝が下がって休息モードになる時間があります。
切り替えは体内時計によって管理されています。
朝食を食べる行為で体内時計がリセットされ、代謝が上がり始めます。
つまり、朝ごはんを食べると日中の活動時間に痩せやすくなるという原理なのです。
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