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書痙の治療
一口に書痙といっても、上述のようにどのタイプの書痙であるかによって治療や対処方法は違ってきます。
診断には正確な見極めが求められますので、まずは神経内科や心療内科といった専門医に相談することが大切です。
その上で、現在大きく分けると次の4つの治療法が施されています。
精神療法
不安障害やストレス性疾患からくる書痙には効果的とされています。
薬物療法
抗コリン剤、抗うつ薬、抗精神病薬、抗不安薬などが心因性の書痙には適用されるでしょう。
ボツリヌス治療
前腕の手の筋肉にボツリヌス毒素を注射して、緊張した筋肉をマヒさせ筋弛緩を目的とする薬物療法です。
定位脳手術(手術療法)
局所麻酔で前頭部に穴をあけ、脳の患部を熱して凝固させる手術。
10日程度で退院可能といわれています。
書痙は、ジストニアの立場からみると職業病のような一面もあります。
その道の専門家に起こる、脳の機能変調としての不随意運動だからです。
一方、不安障害もまじめな人に発症しやすく、細かくてきちんとしなければ気が済まない「完璧主義」がさまざまな症状につながります。
もちろん適切な治療も必要ですが、どちらにも共通しているのは「リラックス」と「あそび」を人生に取り込もう、ということではないかと筆者は考えます。
<執筆者プロフィール>
吉村 佑奈(よしむら・ゆうな)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。某病院での看護業務を経て、現在は産業保健(働く人の健康管理)を担当
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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