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脂肪細胞の種類
脂肪細胞には「白色細胞」と「褐色細胞」の2種類があります。
「白色脂肪細胞」は、細胞の中に大きな脂肪のかたまり(脂肪滴)が一つあって、脂肪を蓄える働きをしています。
一般的に「体脂肪」と聞いてイメージされるのは白色細胞で、実際に体脂肪のほとんどは白色脂肪細胞が占めています。
体にとって大切なものではあるのですが、肥満になると細胞が必要以上に脂肪を蓄え、どんどん大きくなってしまいます。
さらに、脂肪細胞は生理活性物質(※)を分泌して体に指示をだしています。
ところが肥満によって脂肪細胞が大きくなるとその指示が混乱をきたし、肥満を招く悪循環に陥って生活習慣病を引き起こす可能性を高めてしまうことも問題になっています。
一方で「褐色脂肪細胞」は、細胞の中に多数の脂肪滴が存在するタイプで、白色細胞と同じ脂肪細胞ですが見た目も全く違います。
褐色細胞が存在する場所は首や肩甲骨まわりなど体の一部です。
しかし、寒さを感じると細胞の中に溜め込んでいる脂肪を燃やして熱を生み出し、それでも足りない場合は白色細胞の脂肪も使って熱を作る、という働きを持っています。
この細胞を鍛えられれば、効率よく体の脂肪を燃やしダイエットするのも夢ではありません。
ところが、とても残念なことに褐色脂肪細胞は乳幼児には比較的多いと言われていますが、成長とともに減ってしまいます。
個人差はあるものの、60代になると褐色脂肪細胞を持つ人は少ないといわれ、また、大人になってから増やすことも難しいと考えられています。
※コトバンク『生理活性物質』(https://kotobank.jp/word/%E7%94%9F%E7%90%86%E6%B4%BB%E6%80%A7%E7%89%A9%E8%B3%AA-163006)
朗報!新たな脂肪細胞の存在が明らかに…
褐色細胞がダイエットに効果があるとはいっても、大人になると減ってしまうのであれば意味がない…と思われた方に朗報です。
実は最近、白色脂肪細胞にまぎれて、褐色脂肪細胞に似た働きをする第3の脂肪細胞の存在が明らかになってきました。
その細胞は、白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞の間をとって「ベージュ脂肪細胞」と呼ばれています。
しかも、ベージュ脂肪細胞は白色脂肪細胞が元になってできると考えられています。
肥満につながる白色脂肪細胞をベージュ脂肪細胞に変化させることができれば、褐色脂肪細胞のように脂肪を燃やして熱を作り、さらには余分な白色脂肪細胞の脂肪も燃やしてくれるのではないか…と期待され注目が集まっています。
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