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「みぞおち歩き」の特徴
みぞおちは、お腹の上部中央の、左右の肋骨の間あたりを指します。
ここに胴体と脚をつなぐインナーマッスルの大腰筋(だいようきん)があります。
この大腰筋が硬くなったり弱ったりすると姿勢に悪影響を与え、腰のコリや関節の炎症にもつながっていきます。
反対に、大腰筋をフルに使った歩き方ができると快適に動けるようになるというのが、園原氏が力説するところです。
「歩くという動作は、足で推進力を生み出すというよりは、体の中心部の大きな筋肉(注:大腰筋のこと)を先に動かし、これらを主として働かせる筋肉として、脚部は地面に力を伝えてもらうだけという歩き方ができるとよいと思います」
「みぞおち歩き」は、この「みぞおちから足を振り出す」意識で歩くことを指しています。
足で歩くというよりはお腹の上の方で歩くというイメージで、園原氏曰く、「片足で一度立ち上がった感じになって、足がしっかり伸びた状態でもう一方の足を振り出すことになります」とのこと。
さらに詳しく言うと、太ももの内側の内転筋(ないてんきん)とお尻の筋肉を使い、上腹部から足を振り出したら、太ももをぶつけるくらいの気もちで、両足をできるだけ近いところを通して前に進んでいくことがポイントだそうです。
また、かかとから着地する、すぐにまた立ち上がるような感じで前に進む…といった点もコツだといいます。
ウォーキング効果を高める歩き方を!
前述の西田医師も、ウォーキング効果を高めるには、きれいなウォーキングフォームが大切であると提言していて、ポイントとして次の3つを挙げています。
身体の中心軸をまっすぐ伸ばす
膝をすっと伸ばして足を出す(かかとから自然に着地する)
膝とつま先とが正面を向くように着地する
園原氏の「みぞおち歩き」も西田医師が指摘するポイントも、体幹を軸にした歩き方であることが共通していますね。
ウォーキングをしている方もこれから始めようと考えている方も、ご自身の歩き方を見直してみてはいかがでしょうか。
【参考】
・西田潤子監修『ゼロから始める「医師が教えるウォーキング」』(KADOKAWA 2014年)
・厚生労働省『健康日本21(第二次)』(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kenkounippon21.html)
・園原健弘『あらゆる不調が解決する 最高の歩き方』(きずな出版 2017年)
<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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