(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
停滞期が起こるメカニズム
停滞期が起こる理由は、おもに二つの要因があると考えられています。
ホメオスタシス(恒常性)
ホメオスタシスとは、生命を維持するため体内の環境を一定の状態に保とうとする人体の機能です。
ダイエットでは、食事制限や運動量の増加などによって、消費エネルギーが摂取エネルギーを上回るように調整して体重を落としていきます。
体重は日々減っていきますが、あるとき同じ生活を続けているのに体重が落ちにくくなる時期が訪れます。
摂取カロリーが不足すると、体内に貯蓄したエネルギーを燃やしてまかなう状態が続きます。
身体はこれを「飢餓状態」と認識し、これ以上貯蓄がなくなるのは「危機」と判断するのです。
そして、食事から摂取するエネルギーの吸収率を上げたり、消費エネルギーを抑えたりして、脂肪量や筋肉量を維持しようとする「省エネモード」に切り替えます。
これがホメオスタシスによる停滞期です。
レプチン
レプチンは、食事で体内にエネルギーが補給されると、脂肪細胞から分泌されるホルモンです。
レプチンの分泌によって、脳の視床下部にある「満腹中枢」が刺激されて満腹感を感じ、脂肪の分解を促進します。
つまり、レプチンはエネルギーの過剰摂取を抑制し、摂取したエネルギーの消費を促す、ダイエットには欠かせないホルモンなのです。
しかし、ダイエットなどの食事制限で摂取エネルギーが不足すると、レプチンの分泌量が減ります。
その結果、満腹感を感じにくくなり、食事量が増える、脂肪を蓄えやすくなるなど、体重が落ちにくい状態に陥るのです。
停滞期を乗り越える方法
停滞期は、体重が減少しているからこそ起こる、正しい生体反応とお伝えしました。
よって、さらに厳しい食事制限や運動を続けると、より拍車をかけることになり身体にも負担がかかります。
人間の身体には、ダイエット後の体重を1ヶ月ほどキープすると、それを自分の本来の状態と記憶する機能が備わっています。
つまり、体重が減りにくくなっても、同じ生活を続けていれば1ヶ月ほどで再び体重が減るようになります。
このようなメカニズムを知り、停滞期が訪れたら「体重を増やさない」という目標に切り替え、ダイエット中の生活を変えず継続することが重要なのです。
しかしながら、目に見える効果が感じられないままダイエット生活を続けるのはそう簡単ではありません。
そんな停滞期を乗り越える手段の一つとして話題になっているのがチートデイ。
1日だけ高カロリーな食事を摂取して「飢餓状態ではない」と身体に認識させます。
省エネモードを通常モードに戻し、レプチンの分泌量を正常化するなどの効果を狙って、体重が再び減り始めるようにしよう、という原理です。
スポンサーリンク