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心筋梗塞や脳梗塞への発展:突然死の恐れも!
実は、夏血栓は進行すると心筋梗塞や脳梗塞につながる危険性もある恐ろしい症状です。
こうした最悪の結果に至る前兆として「一過性脳虚血発作(TIA:Transient Ischemic Attack )」の発症について注意を促す専門医もいます。
TIAは、文字通り一時的に脳の血流が悪くなって運動マヒなどの症状が現れ、数分や数十分などごく短時間、長くとも24時間以内にその症状はなくなります。
多くの場合は、血流が再び回復して脳の機能も元にもどるのですが、そのまま脳細胞が死んでしまうような事態になると「脳梗塞」を発症します。
ですから、症状を見過ごして放置すると、脳梗塞の発症リスクも高くなると言われています。
熱中症と思いこんで対処をして、TIAに適切に対応できず危険な状態に陥る可能性もありうるとのこと。
最悪のケースでは突然死を招きかねないTIAについて、専門医は警鐘を鳴らしています。
熱中症との違いは?
熱中症と似ていることから初期対応の遅れが懸念される「夏血栓」。
次のような点が熱中症と違いますので、ぜひ心に留めておきましょう。
熱が出ない
熱中症では体温が上昇して体温調節が利かなくなります。
その結果、高熱や脈が速くなるといった症状がでますが、夏血栓にこうした症状は見られません。
夏血栓に特徴的な「マヒ」
TIAに特徴的な症状は、身体の左右どちらかに出るマヒ反応です。
*片側の手足に力が入らない
*顔も含めて半身が痺れている
*ろれつがまわらない、コトバが出ない
*急に片目が見えなくなる
*視野の半分が見えなくなる
などがよく起こる症状とされています。
ほかにも、水を口に含んでも飲み込めなくてこぼしてしまう、などもあるといいます。
熱中症で救急車による緊急搬送が要請されるのは、意識がはっきりしなくなってくる中程度以上です。
これに対して、夏血栓の場合は初期対応の速さが決定的で、専門医は発症から治療にかかるまでのデッドラインは4時間半と指摘しています。
ですから、夏血栓には一刻も早い救急要請が求められています。
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