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左胸の痛み…前触れがないのはホント?
注意してみると、痛みが起こる状況には傾向があります。
大事に至らないためにも、左胸の痛みが起こりやすいシチュエーションや症状をご紹介します。
なお、病気の可能性が否定されるときは、生活習慣による症状の可能性が考えられます。
心臓の病気
多くは安静時や睡眠時に起こるようです。
食後や運動後、寒い場所にいるだけで起こることもあります。
安静にすると症状が軽くなる場合もあります。
・狭心症
重苦しく押さえつけられるような胸の痛みが生じて、数分~20分以内におさまります。
・軽度の心筋梗塞
軽い胸の痛み、左肩から左腕に走るような痛みがでて、息苦しさを伴うこともあります。
多くの場合すぐにおさまります。
ごく軽い程度では、痛みが弱いため気づかないことさえあるようです。
消化器の病気(逆流性食道炎)
食後や食べ過ぎたとき、横になった時によく見られます。
代表的なのは食後の胸やけで、のどが痛い、胸のつかえ、胃液をこみ上げやすいなどの症状がでます。
肺の病気(気胸)
胸を強く打つなどの経験をしたときには注意しましょう。
なかには自然気胸といって、自然に穴があいてしまう可能性もあります。
これは10~30代を中心とした、若いやせ型の男の人に多く見られます。
咳やくしゃみで痛みが出る、乾いた咳が出る、息がつまる、などの症状がでます。
その他の病気
・肋間神経痛
姿勢が悪い、わき腹が筋肉痛になっている、転倒や交通事故などで肋骨を骨折もしくはひびが入っている、などのケースで見受けられます。
急な痛みや、咳やくしゃみをきっかけとした瞬間的な痛みが多いようです。
・パニック障害
強いストレスを感じているなどメンタル面の状態が大きく影響します。
痛みのほか、動悸やふるえ、めまい、息苦しさ、恐怖感など症状は実にさまざまです。
状況によらず突然起こり、すぐに治まるものから30分以上続くものまであります。
医療機関を受診し、症状を正確に伝える
ここまでご紹介した例は、あくまでも一部に過ぎません。
原因は他にも多数考えられますし、原因不明の痛みを放置すること自体、気がかりなものです。
胸に痛みがあるときは、まずは医療機関を受診しましょう。
とくに、血圧・血糖値・コレステロールが高い人は、心臓にトラブルが生じているかもしれませんので、循環器内科や心臓専門医を受診してください。
心当たりのない人は、総合内科を受診するのも一つの手段です。
文字どおり総合的に痛みの原因を探り、必要な処置や対処へと導いてくれます。
また、受診の際は、痛みが「いつ」「どんなときに」「どんな種類で」「どんなふうに続いたか」をしっかりと伝えてください。
正しい対処方法への近道となる大切なポイントです。
<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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