(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
不老長寿も現実に?進む薬の開発
このような研究が進む中で、カロリー制限に頼らずサーチュイン遺伝子を活性化する手段として、薬の開発にも期待が高まっています。
その一つが、赤ブドウの皮などに含まれる「レスベラトロール」です。
心筋梗塞の予防にも効果があると考えられ、すでに多くのサプリメントが流通し、薬として治験に進む段階のものもでてきています。
それ以外にも、動物実験段階では、サーチュイン遺伝子を活性化する一定の効果が認められたものは多く報告されています。
こうした研究がさらに進めば、今後「薬で加齢を治療する」ということも夢ではなくなるでしょう。
ただし、なんらかの方法でサーチュイン遺伝子を活性化し若返ればそれでいい…というわけではありません。
長生きを楽しめるのは健康な身体があってこそ。
サーチュイン遺伝子の活性化を期待しつつ、まずは食事のバランスと適度な運動を心がけることが、健康的に長寿を目指す近道です。
【参考】米山公啓『新老人論 本当は楽しい75歳からの生活』(アスキー新書 2007年)
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
スポンサーリンク