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執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)
医療監修:株式会社とらうべ
妊娠中はお腹の赤ちゃんのためにしっかりと栄養を摂りたいもの。
しかし、なかには妊婦さんが控えたほうが良い食品もあります。
そのひとつに加熱処理されていないチーズが挙げられます。
あまり知られていませんが、加熱処理されていないチーズには「リステリア菌」による食中毒の危険が潜んでいます。
今回は、この「リステリア菌」についてご説明します。
リステリア菌の基本情報
「リステリア」はリステリア属菌の総称で、ヒトに感染するのは「リステリア・モノサイトゲネス」と呼ばれます(以下、リステリア菌)。
リステリア菌は、土や水など自然界、動物や食品など多くの場所に存在します。
リステリア菌による感染症「リステリア症」が初めて確認されたのは1929年ですが、関心が寄せられるようになったのは1980年代になってからです。
このころ欧米諸国でリステリア菌による集団感染がいくつも報告され、注目が集まりました。
日本では1958年に山形県で最初の症例が報告され、最近では2001年に北海道でチーズによる集団感染が起こっています。
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