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感染しないためにおさえておきたい3つのポイント
リステリア菌への感染は誰もが気をつけたいところですが、前述のとおり、妊婦さんはより一層の注意が必要です。
次の3つのポイントをおさえましょう。
(1)保存方法や期限を守る
食品には保存方法や消費期限・賞味期限が記載されています。
安心して食べられ基準になりますので必ず守りましょう。
なお、開封したらなるべく早く食べることも大切です。
これはリステリア菌のみならず、食中毒全般の予防といった観点からも留意したいポイントです。
(2)よく洗い、加熱する
リステリア菌に限りませんが、手指や調理器具、食材をしっかり洗う習慣は食中毒予防の基本中の基本です。
妊婦さんなど食中毒を発症しやすいとされる方は、できるだけ生の肉や魚は避け、しっかりと加熱調理した食品をいただきましょう。
加熱温度や時間の目安は「食品の中心部温度が75度で1分間以上」です。
(3)加熱処理されていないチーズや加工品はとくに注意
ナチュラルチーズなどの乳製品、生ハムやスモークサーモン、パテといった加工品は、リステリア菌が増殖しやすい食品です。
日本では食品衛生法でリステリア菌について基準が定められていますので、絶対に食べていけないわけではありません。
ただし、これらの食品を食べるまでの過程で菌が増殖する可能性は否めませんので、十分な注意が必要です。
多くの種類があるチーズは、ナチュラルチーズとプロセスチーズに大別されます。
このうち、プロセスチーズはナチュラルチーズを加熱処理したものなので、妊婦さんでも安心して食べられます。
食品表示の「種類別」という項目をチェックして、「プロセスチーズ」と書かれている製品を選びましょう。
なお、「原材料」にナチュラルチーズと記載されていても、「種類別」の記載がプロセスチーズであれば加熱処理済です。
妊娠中は、赤ちゃんのためにもママのためにもバランスのとれた食事が大切です。
過度に特定の食品を避けることも良くありませんが、自分の身体はもちろん、お腹の赤ちゃんを守るためにも、ふだん以上に食べるものの選び方や管理には気をつけたいですね。
<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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