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執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)
医療監修:株式会社とらうべ
皆さんは舌回し(ベロまわし)体操を知っていますか?
舌は食べるときや話すときになくてはならない大切な器官です。
また、健康状態も舌でチェックすることができます。
それなのに、「舌を鍛える」ということにはあまり気が回らないように思いませんか?
今回は、舌のエクササイズ「舌回し体操」をご紹介します。
継続していくと、健康面、美容面において期待できる効果がたくさんありますので、ぜひ参考になさってください。
舌回し体操の効果
個人差はありますが、次に挙げるような効果が期待できます。
唾液の分泌を促進する
加齢とともにドライマウス(口の中が乾燥)になりがちです。
舌回しをすると、唾液腺が刺激されて唾液の分泌が促されます。
それによって、咀嚼や嚥下・発音を円滑にする潤滑作用、唾液に含まれている消化酵素「アミラーゼ」による消化作用、抗菌作用により歯周病予防などの効果が得られます。
咀嚼力が強くなり誤嚥防止につながる
柔らかい食べ物を好みあまり咀嚼をしないでいると、口周りの筋肉は弱くなります。
食べ物を飲み込むときには、喉頭蓋(こうとうがい)が喉頭口を封鎖して、気管に食品が入らないような仕組みになっているのですが、それが上手く機能しなくなっていきます。
舌回しにより筋肉を鍛えると、喉頭蓋がタイミングよく動くようになります。
さらに、口の中・頬・唇・首・顎など、顔部についている筋肉約70種類を動かしますので、咀嚼力も向上します。
噛み合わせのズレを修正し、円滑に話せるようになる
噛み合わせが悪い人は、口周りの筋肉のバランスも悪くなっています。
そして、舌を十分にコントロールできない状態になっていきます。
舌回しによって筋肉を鍛え凝りをほぐすと、バランスを整えることができます。
そうすると、噛む筋肉の歪みがとれて舌のもつれが解消され、円滑に話ができるようになります。
よい睡眠が得られる
舌回しは自律神経を整えます。
ですから、就寝前におこなうと副交感神経が優位になり、リラックスしてよく眠れます。
いびきや睡眠時無呼吸症候群が改善される
いびきや睡眠時無呼吸症候群は、寝ている間に舌根が咽頭の側へ落ちてしまい、気道が狭くなって起こります。
舌回しは、舌を前へ引き上げて筋肉を鍛えますので、これらの症状を軽減することができます。
首や肩の凝りを予防する
姿勢がよくなって首や肩の凝りの予防につながります。
また、頚椎の歪みなどを予防する効果もあります。
脳を活性化する
脳が活性化して、認知症や記憶力低下の予防になります。
顔の歪みの予防になる
顔の筋肉のバランスがよくなり、顔の歪みを予防する効果が期待できます。
二重あごが改善される
舌の付け根あたりにある舌骨(ぜっこつ)という骨は、加齢などにより筋肉が衰えると下がってきて二重あごの原因になります。
それが引き上げられるので、二重あごの改善になります。
また、首まわりのリンパ液の流れがよくなり顔のむくみも改善されます。
顔のシミやシワを予防する
顔のリンパの流れがよくなって、シミやシワの予防が期待できます。
ほうれい線が目立たなくなる
たるんでいた顔の筋肉が引き締まることで、ほうれい線が目立たなくなり、口角があがって笑顔がきれいになります。
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