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執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
WHO(世界保健機関)は、2019年に世界の人々の健康を脅かす最大の環境リスクは「大気汚染」であると発表しました。
日本のみならず世界各国でも、近年「PM2.5」などの話題は頻繁にメディアで取り上げられています。
こうした大気汚染の現状や、実際に健康に及ぼす影響、また、日常生活での注意点などをご説明します。
大気汚染の現状
WHOは昨年の報告においても、世界人口の9割は汚染された空気を吸っており、その結果として、年間約700万人が命を落としていると推計しています。
そのうち90%以上がアジアやアフリカなど低・中所得国の人々であり、こうした地域の人々は室内外の汚染によって、呼吸器系や循環器系への深刻な健康被害を受けているとしています。
現在、世界でもっとも大気汚染が激しいのはインドやタイ、韓国、中国などです。
その影響で学校が休みになるといった社会的な影響も出ていますが、何よりもっとも懸念されるのは健康への悪影響です。
また、農産物や生態系への影響も看過できません。
日本でも戦後の高度経済成長期に公害が社会問題として表面化し、1960年代後半からは法整備が進められました。
長年にわたる患者など民間の努力や、法による規制の成果も現れ、日本では大気汚染物質の数値の多くは減少傾向にあるようです。
現在では、全国1800地点あまりで大気汚染状況を測定した結果を「そらまめ君(大気汚染物質広域監視システム)」で随時確認することができます。
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