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やせすぎ体型と骨折リスク 低体重(やせすぎ)だと骨粗鬆症になりやすい
低体重になると女性ホルモンの分泌が低下します。
ここで問題になるのは、古い骨を破壊する「骨吸収」をゆるやかにする女性ホルモン「エストロゲン」の働きです。脂肪細胞でつくられる物質は、卵巣に働きかけてエストロゲンの分泌を促すことが知られています。
また、脂肪細胞自体からもエストロゲンの一部が分泌されています。低体重になると、エストロゲンの分泌が減少し、骨密度が低下してしまいます。
加えて、体重が軽いと、日常生活や運動時に骨にかる負荷が小さくなり、骨密度の増加を促す刺激が得られにくくなるという問題があります。
骨粗鬆症は一般的には、女性ホルモンの分泌が低下する閉経後の女性に多く見られる疾患ですが、若い女性の場合でも、ダイエットなどによって低体重に陥るとリスクが高くなります。
やせすぎ体型と骨折リスク 低体重の判断基準は?
BMIが18.5未満の人は骨粗鬆症のリスクが高く、骨折しやすいと考えられます。
BMIの計算式は次の通りです。
体重÷(身長×身長)=BMI
体重に関して、高城れにさんにはよく知られたエピソードがあります。
ももいろクローバーにはメジャーデビューを果たすにあたって、「メンバー全員のアイドル体重クリア」の条件が課せられ、2010年3月、ファンを迎えた合同記者会見で公開体重測定が行われました。このとき高城れにさんの体重は46.8キロで、メンバーの中で唯一、目標となる体重をオーバーしてしまいました。
このときのアイドル体重の計算式は次のようなものでした。
(身長-100)×0.8=アイドル体重
157.5センチの高城さんの目標体重は、(157.5-100)×0.8=46キロとなります。なお、同じ数字でBMIを計算すると、46÷(1.575×1.575)=18.5となり、低体重が問題となるぎりぎりの数値であることが分かります。
アイドルに求められるスリムな体型は、骨粗鬆症のリスクという観点からはぎりぎりのラインといえます。もし、若い女性がアイドルのような体型を目指してダイエットを行えば骨粗鬆症が進み、骨折リスクが高まる恐れがあります。
体型のコントロールは、医学的な判断基準を参考にし、決して無理をしないようにすべきでしょう。
<参考>
症状・病気をしらべる(日本整形外科学会)
https://www.joa.or.jp/jp/public/sick/condition/distal_radius_fracture.html
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