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ふん便移植 の劇的な治癒率!
この ふん便の移植医療 、これまで欧米を中心に研究が進んできましたが、一躍注目されたのは2013年。
オランダの研究チームが、院内感染で下痢を繰り返し発症してしまう患者の治療に、 ふん便移植 を実施したところ、従来の抗菌薬では治癒率が20~30%だったのに対し、ふん便移植は80~90%にも達したのです。
国内でも2014年から、慶応大学が潰瘍性大腸炎の患者を対象に臨床研究をスタート。健康な人の便を生理食塩水に混ぜて液状にし、フィルターでろ過したものを注射器に入れ、内視鏡を使って患者の大腸に注入します。
1回の移植で100~200グラムのふん便を使いますが、今回のドナーは二親等以内の家族に限定。「やっぱり赤の他人のウンチは抵抗がある」というのが理由だそうです。
ふん便移植 にはダイエットに効果も!
日本でも動き始めたふん便を使った最新医療。すでに海外では、腸の病気に限らず、腸内細菌と関係があるとみられる肥満や動脈硬化、精神疾患などの患者向けに広く行われていて、肥満に関連した症状が改善したという報告もあります。
また九州大学では、マウスを使った実験で、腸内細菌が体だけでなく心の状態にも大きな影響を与えていることを解明しつつあります。近い将来、他人のふん便でダイエットしたり、うつや統合失調症を治療することができるようになるかもしれません。
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