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耳そうじ中のケガや事故 :耳そうじは逆効果?
そもそも耳あかの正体は、古くなった皮膚やホコリ、汗腺の一種である耳垢線の分泌液などがあわさったもの。
耳の穴(外耳道)の皮膚は、新陳代謝をしながらベルトコンベアのように少しずつ外に移動しているので、耳アカも運ばれて、寝返りなどした拍子に自然に排出されます。
耳にはこうした自浄作用があるため、基本的には耳そうじをする必要はないといえます。
「しょっちゅう耳かきをしている」という人は、しばしば奥のほうに耳アカがつまっていることがあります。これは耳かきや綿棒で耳アカを奥へ押しこみ、固めてしまっているからなのです。それでも耳かきしたい場合は、細い綿棒で、入口から1センチくらいまでをなでるように一周するだけで十分。耳が湿っている風呂あがりなどに行うとよいでしょう。
耳そうじ中のケガや事故 :耳にカビが生える?
耳そうじをすると気持ちがいいのは、耳の中に快感を生じさせる迷走神経が分布しているためで、その快感がクセになってしまうと、「耳そうじをしないといられない、しないと気持ち悪い」という状態になります。
気持ちいいからと耳かきでガリガリかいていると、外耳道が傷ついて炎症や湿疹ができ、外耳炎になりかねません。
外耳炎を起こすと、かゆみがでてくるのでまたかきたくなり、炎症や湿疹がいっそうひどくなって、さらにかゆみが増すという悪循環に陥ります。湿疹や傷口に雑菌がついておできができ、ひどい痛みが走るケースもあります。
また耳かきのしすぎで、外耳道にカビが生える外耳道真菌症になることもあります。
かゆみや痛みが気になるからといって、クリ―ムや化粧水をつけると余計に汚れやアカが増えてしまいます。早めに病院で診察をうけましょう。
耳は小さな音も聞き取れる非常にデリケートなセンサー。その分傷つきやすく、回復力もあまり強くありません。大切な耳のことを正しく理解して、健康に末永いお付き合いをしたいですね。
<監修>
坂本 忍(医学博士 公認スポーツドクター(日本オリンピック委員会強化スタッフ))
参考)
東京消防庁
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/topics/201503/mimikaki.html
プラスウェルネス
http://www.pluswellness.com/column/detail.php?legacy=suzuka/index01.html
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