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一酸化炭素中毒の症状 :なぜ女児一人が犠牲になったのか?
この事故では一家4人がテントに寝ていましたが、小学2年の長女だけが亡くなっています。詳細は今後の詳しい調査を待つ必要がありますが、この長女が寝ていたのがテントの中央付近(外気に最も遠い場所)、あるいは七輪の近くにいたためにより多く一酸化炭素を吸い込んでしまった、などの可能性が考えられます。
一酸化炭素中毒の症状 :事故を免れる方法と中毒症への対処
酸欠状態による不完全燃焼が一酸化炭素中毒の原因なので、換気をよくすることが事故を防ぐ一番の方法です。気密性の高い所での火の使用は厳禁です。
テントに限らず、近年建てられている住宅も気密性が高くなっているので、ガスコンロや石油ストーブなど、家屋内での火気の取り扱いにも十分気をつける必要があります。
また、練炭を使用するときは、練炭用の上つけ練炭コンロを用いること。通常の木炭用七輪では、燃焼しないか、燃焼しても酸化炭素が大量に発生するといわれています。
もし、事故が起きてしまった時、危険を感じた時は、落ち着いて次のようなことに注意して、行動してください。
●その場をすぐに離れて、新鮮な空気を吸う
●救急車を要請し、または最寄りの救急医療サービスに連絡する
●呼吸が停止している場合は、心肺蘇生法(CPR)が必要となる
●安全が確認されない限り、発生源には絶対に近づかないよう注意する
執筆:井上 愛子(保健師)
監修:坂本 忍(医学博士、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ)
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