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耳掃除の必要性と正しい方法 :耳の仕組みと、耳垢
耳の穴から鼓膜までの長さは、約3センチです。この外耳道はS字状に曲がった形をしていて、その手前3分の2は軟骨部と呼ばれています。耳の穴から3分の1のところに、耳垢の元となる脂を分泌する耳垢腺があります。
日本人は、この腺が少ない人が多く、6割がカサカサした耳垢で、4割がベトベトしたタイプとなっています。
耳かき棒が有効なのは、カサカサタイプです。ベトベトした耳垢は、綿棒で拭きとるか耳鼻科受診する以外、取ることが難しいようです。欧米では、この割合が反対でベトベトタイプが多く、したがって耳かき棒は販売されていません。
耳掃除の必要性と正しい方法 :耳掃除は必要なのか
耳には自浄作用があるので、耳垢は基本的に掃除をしなくてもいいのです。
耳の中では、鼓膜の表面から耳の入り口に向かって、常に細胞が入れ替わっており、耳垢を押しだそうとする力が働いています。食べ物を噛むことで顎が動き、それによって自動的に外耳道から外側に移動することで、耳垢は、汚れ、ほこり、その他の小さい異物粒子を含んで自然に外に排出される、というメカニズムになっています。
ですから耳かきは必要ありません。
もし行うならば、細めの綿棒で耳の穴の1.5センチ以内のところをやさしく拭く程度にしましょう。その場合でも、所要時間は2~3分程度、月1回やれば十分です。
また、綿棒を使わずとも、耳が痒くなった時は、耳の入り口の前にある出っぱり部分の耳珠を抑えて、揺らしたり耳全体を冷やしたりしてみてください。
綿棒での耳掃除は、逆に耳垢を奥に押し込んでいるようなもので、鼓膜に傷をつける可能性さえあります。正しい綿棒の使い方は、外耳道周辺だけをきれいに拭いてください。耳の穴の中に綿棒を入れてはいけません。
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