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「胃ポリープ」の症状や治療法
症状
自覚症状はほとんどありませんが、まれに上腹部の痛みや不快感、吐き気などが出る場合があります。
治療法
胃ポリープには次の3つの種類があり、それぞれ以下のような治療が行われます。
1.胃底腺ポリープ
中年の女性に多いものです。米粒大ほどのもので、がん化はせず、しばしば自然消滅します。
2.腺腫性ポリープ
良性と悪性の境界性で、一般的には「胃腺腫(いせんしゅ)」といいます。高齢の男性に多いものです。
前がん病変と考えられ、2cm以上になると、約半数はがんを合併する可能性があります。そのため、1年に1回は定期的観察を行うことになります。胃のがん化とともに、離れた部位でがんが合併する可能性も考えられます。
2cm以上に増大したり、がんの合併が疑われる場合は、切除することが多いです。ただ、大きさにかかわらず、予後は良好です。
3.過形成性ポリープ
やや女性に多いです。形態は限局で発赤した小さな隆起から、茎をもつ大きなものまであり、まれにがん化します。ピロリ菌への感染による場合が多いですが、除菌によって消失することもあります。
切除の対象例は、肉眼で合併症が疑われるもの、出血性のもの、十二指腸へ落ち込むものなどです。がん化した場合でも、予後は良好です。
「大腸ポリープ」の症状や治療法
大腸ポリープは、数mm~3cm程度の大きさで、直腸とS状結腸に多く発生します。
小さなポリープのほとんどは、症状がありません。しかし、大きくなってくると、便潜血(検査により血液反応が検出される)や鮮血便(見た目で便に真っ赤な血が混ざっている)などの症状が出ます。
若者や子どもに出る若年性ポリープは、自然脱落し、がん化することはありませんが、大きなポリープは、腸重積を起こしたり、肛門外に出ることもあります。
また、大腸ポリープは、腫瘍性と非腫瘍性にわけられます。
1.腫瘍性
腺腫ポリープと過形成性ポリープがあります。
・腺腫ポリープ
大腸に100個以上の腺腫ができるものを「大腸腺腫症(大腸ポリポーシス)」といい、放置すると必ず大腸がんが発生するため、大腸切除術を行います。
血便、下痢、腹痛などの症状以外に、体表部に骨腫や線維腫、軟部腫瘍などが出ます。
・過形成性ポリープ
頻度の多いポリープで、がん化の危険は少ないです。遺伝子が変化してできたものであるため、過形成ポリープが見つかった場合は、腫瘍のできやすい体質と考え、定期検診を受けることが望ましいとされています。
2.非腫瘍性
非腫瘍性ポリープは、基本的に良性のポリープで、がん化することは珍しいです。
過誤腫性、炎症性、過形成性ポリープの3つがあります。症状がなければ、経過観察をします。
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