冷え対策に、「温活」をはじめよう!

Mocosuku(もこすく)
  • 冷え対策に、「温活」をはじめよう!

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

公開日時

「冷え」に悩む人が増えている

 
なぜ「温活」というコトバが使われるようになったのか、その理由ははっきりわかりません。
 
しかし、その背景には現代人の冷えや、それによる心身の不調との関連がチマタでも広く認識されることになったことが影響していると考えられます。実際、現代人の体温の平均は36.2℃で、50年前と比べて0.7℃も低下していると指摘されています(出典:沢井製薬株式会社「サワイ健康推進課」)
 
では、なぜ現代人は冷えやすいのでしょうか?
 
その理由としては以下のことが指摘されています。
 
 

・運動不足による筋力の低下(とくに女性は筋力が少ないため、冷えやすい)
 
・不規則な食生活
 
・無理なダイエット

 
 
さらに、ある調査では、若い女性や、やせ型の女性ほど冷えを自覚しやすいことが報告されています(※)。
 
※今井美和・赤祖父一知・福西秀信「成人女性の冷えの自覚とその要因についての検討」2007年、石川看護雑誌第4巻。
 
 

なぜ温活が良いのか

 
身体を温める温活には、次のようなさまざまな効果が期待できるといわれています。
 
 

免疫力を上げる

 
身体の免疫機能で重要な役割を担っている白血球は、血液の流れに乗って全身に運ばれています。
 
そのため、身体が冷えて血流が悪くなると、白血球の流れも滞って、免疫力の低下につながります。
 
これまでの研究で、「体温が1℃下がると、免疫は30%、代謝は20%下がる」ことも明らかにされていますし、反対に身体を温めると免疫細胞が活性化することもわかっています(株式会社レンインボー『川嶋朗先生 独占インタビュー』 )。
 
 

身体の不調を改善する

 
冷えは、さまざまな不調を引き起こします。肩こり、腰痛、頭痛、不眠、手足のしびれ、倦怠感、便秘などさまざまな症状を引き起こします。
 
ですから、身体を温める温活を行うことは、これらの症状を改善することにもつながります。
 
 

月経痛を和らげる

 
身体が冷えて血流が悪くなると、子宮の血流も滞り、月経血の排出がスムーズに行われにくくなります。
 
すると、月経血を出そうと、子宮を収縮させる作用を持つプロスタグランジンが多く分泌されます。このプロスタグランジンは、痛みの原因物質でもあるため、冷えは月経痛を悪化させると考えられています。
 
ですから、温活を行い、血流を良くすることは、月経痛の改善にもつながります。
 
さらに、冷えは不妊の一要因ともいわれているため、温活は妊娠するためにも必要なことといえます。

 
 

太りにくい身体づくりにつながる

 
先に述べたように、体温と代謝には関係があります。
 
ですから、温活を行うと、代謝が良くなり、太りにくい身体づくりにつながります。

 
 

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【冷え性】新着記事

職場などの冷房効きすぎ…  寒冷ストレスに要注意!

職場などの冷房効きすぎ… 寒冷ストレスに要注意!

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ そろそろ冷房を使用する季節です。 昨年の夏は記録的な猛暑に見舞われ、節電を呼びかけるどころか「冷房を使いましょう」という、例年とは違う...

2019/06/07 18:30掲載

思うように痩せないときは「むくみ腸」が原因かも?

思うように痩せないときは「むくみ腸」が原因かも?

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ 「むくみ」と聞くと、足や手、顔を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。 しかし、目に見...

2019/01/11 18:30掲載

暑い夏を乗り越えるために「夏冷え」対策をしよう!

暑い夏を乗り越えるために「夏冷え」対策をしよう!

執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ これから夏本番、外は猛暑ですがエアコンの効いた室内で過ごす機会も多く、気がつくと手足がいつも冷えている…ということはありませんか。 ...

2018/07/13 18:30掲載

高血圧は良くないと聞くけれど… 血圧が低ければ心配はない?

高血圧は良くないと聞くけれど… 血圧が低ければ心配はない?

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 動脈硬化や生活習慣病の予防として「高血圧には気をつけよう!」と、声高に叫ばれています。 それでは、血圧が低い分には健康上問題はないので...

2018/06/08 18:30掲載

ただの冷え性だと思っていたら…  若い女性に多いという「レイノー病」

ただの冷え性だと思っていたら… 若い女性に多いという「レイノー病」

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 「レイノー病」は若い女性に発症することが多く、冷え症にも似た症状を呈する病気です。 血管の動脈が過剰に収縮し、手足の指先の血流が減少し...

2018/03/16 18:30掲載

「しもやけ おててが もうかゆい♪」 ところで「しもやけ」って?

「しもやけ おててが もうかゆい♪」 ところで「しもやけ」って?

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「しもやけなんて昔の病気でしょ?」なんて思っていませんか? いえいえ、そんなことはありません。 日常生活の過...

2018/01/12 18:30掲載