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執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター)
医療監修:株式会社とらうべ
高齢社会白書(内閣府、平成28年版)によると、65歳以上の認知症患者数と有病率の将来推計は、2025年には患者数700万人(有病率20.6%)になり、高齢者の5人に1人が認知症患者という時代が到来すると見込まれています。
かつてより身近になってきた感のある認知症。
その予防にあたってはいつごろから、どのように取り組めばよいのでしょうか。
発症までに時間がかかる認知症
認知症の有病率を年齢別にみると、60歳代後半から急激に増加し始め、以降、加齢とともに高まっていきます。
認知症は加齢による病気という面があるとわかりますね。
また認知症は、「健常な成人になった人が病気や事故で脳を壊し、知的な能力の低下を招いて、一人で暮らしていくことが難しくなった状態」と定義されています。
しかし、アルツハイマー型認知症をはじめ、70種類以上あるといわれる認知症の多くは、初期症状が出るまで時間を要する、無症期間の比較的長い病気です。
たとえば、アルツハイマー型認知症はおよそ20年の無症期間があるといわれます。
つまり、初期症状が出るのは60歳代後半からであっても、その20年も前から、認知症は静かにスタートしているのです。
65歳未満の「若年性認知症」の中には、10代で発症するケースもごくまれにありますが、一般的に認知症が始まるのは、40~50代と考えてよいでしょう。
ですから、遅くともこの時期に、予防を始める必要があるでしょう。
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