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ラプンツェル症候群は「異食症」の一種
食毛症は、食べ物ではないものを継続的に摂取してしまう「異食症」の一種です。
米国精神医学会が出版し、日本の臨床現場でも用いられている『精神疾患の分類と診断の手引き第5版(DSM-5)』によると、次に該当する場合は異食症と診断されます。
少なくとも1カ月間にわたり、非栄養的非食用物質を持続して食べる
非栄養的非食用物質を食べることは、その人の発達水準からみて不適切である
その摂食行動は文化的に容認される慣習でも、社会的にみて標準的な慣習ではない
その摂食行動が他の精神疾患〔例:知的能力障害(知的発達症)、自閉症スペクトラム症、統合失調症〕や医学的疾患(妊娠を含む)を背景にして生じる場合、特別な臨床的関与が妥当なほど重篤である
今回取り上げる「食毛症」は、毛髪や毛糸、毛布などを好んで食べてしまう病気ですが、異食症患者の中には、紙、石、砂、土、消しゴム、絵の具、チョークなどを食べてしまう症状の人もいます。
ラプンツェル症候群の原因
食毛症をはじめとする異食症は、次の因子が関係していると考えられています。
鉄・亜鉛などの摂取不足
鉄欠乏性貧血
回虫感染症
精神発達遅滞
自閉症スペクトラム障害
精神疾患
精神的ストレス
また、食毛症のケースでは、抜毛(ばつもう)行為(自分の体毛を抜く)を繰り返す、「抜毛症」との関連が指摘されています。
抜毛行為をする理由の多くは、日常生活におけるストレスや孤独感、寂しさを紛らわすためといわれています。
ですので、食毛症もストレスや孤独感などが原因であると考えられています。
ところで、ランプンツェル症候群になって毛髪や毛糸などを食べ続けても、身体に悪影響はないのでしょうか?
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