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執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
今年は「命に危険を及ぼすほどの猛暑」が日本全国で続いています。
気象庁も異例の会見を開いて災害レベルという認識を示し、熱中症に厳重な警戒を呼びかけています。
ウェザーニュースによると、今後9月までの気温は全国的に平年に比べやや高い~高い傾向で猛暑が続くとのこと。
引き続き注意が必要ですので、いま一度、脱水症と熱中症についておさらいをしておきましょう。
【参考】ウェザーニュース『猛暑見解2018』(https://weathernews.jp/s/topics/201807/180045/)
脱水症について
成人の体内を占める水分量は、体重のおよそ5~6割と言われます。
そのうち約3分の2は細胞内液として、残りの3分の1は血液・リンパ・唾液・細胞間質液などの体液として存在しています。
これらの体液が不足している状態が「脱水」です。
発汗や水分補給の不足によって脱水状態になると、体調にさまざまな変化が起こり、これを「脱水症」と呼んでいます。
脱水症は熱中症や夏バテ、二日酔いの原因などにもなりますから、この時期は特に注意が必要です。
脱水症のサインを症状の程度別にご説明します。
軽度の脱水症
・見た目にはわからない程度
・ふらつき、めまい、微熱などの症状が現れる(約6%の水分不足)
中程度の脱水症
・血圧や臓器血液の低下(約10%の水分不足)
・感染症、心・腎・呼吸不全
重度の脱水症
・意識低下・ショック
・死に至る(約20%の水分不足)
また、脱水症になると体調に次のような変化が生じます。
・体温を調節する汗が出なくなり、体温が上がる(その一例が熱中症)
・汗や尿が出なくなり、体内に老廃物が溜まる
・血流が悪化して必要な栄養分や酸素を運ぶ機能がうまく働かなくなり、全身の機能に障害が起こる
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