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水分が多い「脳」は脱水症の影響が出やすい!
水分不足による脱水症は、体液の多い場所から影響が出やすいと言われており、一番は「脳」、次いで「胃腸」「筋肉」「その他」という順になります。
重さの約85%を水分が占める脳は、渇きに敏感で水分が不足すると正常に働かなくなります。
頭がボーっとする、めまい、頭痛、もの忘れ、集中力の低下などの症状がでます。
さらに重度の脱水状態になると、手が動かない、マヒが起こる、脳梗塞のような症状が出るなど、脳機能の異常が全身に及ぶこともあります。
胃腸など消化管(水分量約70~80%)は、脱水によって体液量が減少すると、食欲低下や消化不良、下痢、便秘、嘔吐、腹痛などを引き起こします。
筋肉(水分量約75.6%)の脱水は、筋肉痛やこむら返り、力が入らないなどの原因になります。
熱中症の分類
熱中症は、ここ数年全国で患者数が2.5万人を超えていると言います。
血液や汗の働きで保たれている体温バランスが崩れると「熱中症」になります。
高齢者に多いのですが、誰にでも起こります。
現在、熱中症は重症度によって次の3段階に分けられています。
Ⅰ度(熱ストレス)
めまい・失神・筋肉痛・筋肉硬直・手足のしびれ・気分不快などが生じる
Ⅱ度(熱疲労)
頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感が現れ、軽い意識障害も起こる
Ⅲ度(熱射病)
Ⅱ度に加えて、意識障害・痙攣・手足の運動障害・高体温・肝機能や血液凝固などの障害が起こる。
Ⅱ度以上は病院への搬送が必要
高齢者の場合、一日の中で主な時間を過ごしている場所で熱中症になりやすいことが分かっていますので、その場所の環境整備が重要です。
また、「蒸し暑い時」、「無風状態」、コンクリートなどの「輻射熱(ふくしゃねつ)」が3大悪条件と言われます。
さらに、気象庁は「暑さ指数(WBGT)」を算出し、「注意」「警戒」「厳重警戒」「危険」の順に危険度を発信していますので、この情報を有効に活用してください。
【参考】環境省『熱中症予防情報サイト2018』(http://www.wbgt.env.go.jp/heatillness_gline.php)
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