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近年、「女性の貧困」の問題がさまざまなメディアで取り上げられていますが、2014年に放送されたNHKの『クローズアップ現代』によると、働く単身女性の3分の1が「年収114万円以下」の低所得で生活することを余儀なくされているそうです。
このシリーズでは実際のケースをもとに、女性の貧困とそこから脱出するための「セーフティネット」について ケースワーカー をテーマに考えていきたいと思います。
(前回からのつづき)日本司法支援センター「法テラス」の無料法律相談で紹介を受けた弁護士のもとで、地方裁判所に自己破産の申し立てをおこなったEさん(仮名・26歳女性)。Eさんが「借金から解放される」ための手続きは順調に進んでいたのですが…。
ケースワーカー 福祉事務所の担当者が交代
自己破産に関するさまざまな手続きをひととおり終えたEさんは、求人サイトなどで新しい仕事を探しながら、骨折した足の治療をつづけていました。自転車での転倒事故から2ヶ月が経ち、Eさんはようやく松葉杖がなくても普通に歩ける状態になりつつあります。
そんなとき、Eさんは福祉事務所のKさんから、月に1回の家庭訪問の際に「新しい担当者」を紹介されました。生活保護の申請から現在まで担当してくれたKさんに代わり、今後はSさん(仮名・40代女性)というケースワーカーがEさんの担当になるというのです。
Sさんは、自己紹介をするとともに、
「もうだいぶ足の具合もいいようですね。いちど、福祉事務所に来ていただけますか?」
と、Eさんにいいました。
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