(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター)
医療監修:株式会社とらうべ
家庭や職場で、誰かがあくびをしているのをみたら、自分もつられてあくびが出てしまった、という経験はありがちなことではないでしょうか。
とくに、親しい間柄でこうした現象は起こりやすいといわれています。
どうしてなのでしょうか。
今回はこの「あくびの不思議」について、詳しく見ていきましょう。
研究「あくびはなぜうつるのか?」:行動伝染
2009年に、いわき明星大学大原貴弘准教授は、心理学的研究として同大学人文学部研究紀要に「行動伝染の研究動向:あくびはなぜうつるのか」という論文を掲載しています。
あくびがうつることを科学的に説明しようという試みです。
それによると、あくびがうつるのは「行動伝染現象」とのこと。あくびに限らず、誰か他者の行動と同じ行動をとってしまうのが「行動伝染」です。
「人が笑っているのを見ているとつい自分も笑顔になってしまった」といった「笑い」の行動伝染もよく知られています。
ちなみに、大原氏によると、あくびは他者のそれを見るだけでなく、あくびについて考えたり、文章を読んだりしても誘発されるそうで、行動伝染だけでなく、“情報伝染”もするようです。
スポンサーリンク