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少しずつブレーキを取り戻す
そのようなパターンに気づいたなら、次の一手はその確認行動をしないことです。しかし、それが簡単ではないのは、想像に難くないでしょう。なぜなら、それをしないと気になって仕方がないのですから。止められない行動にとらわれている時には、まるで細い筒を通して世界を見ているかのように、思考も感覚も狭まってしまっています。
この状態から脱するには、少しずつ視野を広げ、自由な考えや身体感覚を使えるようにしながら、かつて身につけていたブレーキを取り戻していく必要があります。ぶつかって事故を起こしてから初めて止まる、というやり方では、何かにつけて生きづらさを感じることでしょう。うまくブレーキを使えていないなと感じたら、時には誰かの手を借りて、止まる練習をすることが大切です。
<執筆>
●玉井 仁(たまい・ひとし)
東京メンタルヘルス・カウンセリングセンター カウンセリング部長。臨床心理士、精神保健福祉士、上級プロフェッショナル心理カウンセラー。著書に『著書:わかりやすい認知療法』(翻訳)など
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