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執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)
医療監修:株式会社とらうべ
小さいときから寝相が悪く、「お嫁に行けるのかしら?」と親を悩ませていた子どもは多いようです。
どうして寝相が悪くなるのでしょうか?
そういえば、大人になってからでも寝相の悪い人・いい人がいますね。
寝相が悪い原因とはなんなのでしょう?また改善は可能なのでしょうか。詳しくさぐっていきましょう。
まずは「睡眠の種類」から
人間の睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠があります。
レム睡眠
レム睡眠とは、眠りが浅く、眠っていても目玉が動いて、脳が起きている状態をいいます。
身体を休ませる眠りで、全身の力も抜けます。脳が覚醒しているのは、寝るまでに脳に蓄積された情報を処理して、記憶を固定させているからです。
夢をみるのも、レム睡眠中です。
ノンレム睡眠
ノンレム睡眠は、深い眠りで、熟睡した状態です。
脳は、活動を低下させ、休息状態になります。ノンレム睡眠は、深さによってさらに4段階に分けられます。
第1段階からだんだんと深くなっていきます。第3・4段階を合わせて、「徐波睡眠(じょはすいみん)」と呼ぶことが多く、深い眠りの状態を指します。徐波睡眠は、脳や身体を休息させるために、体温を急激に下げる働きがあり、これによって発汗量が増えます。
一般的には、眠りについた直後はノンレム睡眠です。
その後、ノンレム睡眠とレム睡眠が、約90分~120分周期の単位として交互に繰り返されます。睡眠の後半に進むにつれて、ノンレム睡眠の長さが短くなります。
また、起きている間に運動量や精神的負担が増えると、ノンレム睡眠が長く深くなるといわれています。
子どもの寝相
徐波睡眠は大脳が休んでいる状態なので身体の位置を保ったり、姿勢をそのままにしておく認識が全くなくなります。そのため、寝相が悪くなり、布団から出たり、ベッドから落ちたりするのです。
子どもは徐波睡眠の状態が大人よりも長いので、それだけよく動いて寝相が悪くなります。
寝相が悪いということは、脳がしっかり休んでいるという証ですから、つまり「子どもは寝相が悪いほうが安心だ」ということになります。一方、徐波睡眠の状態が短いと、大脳が休息できておらず、寝相もよくなります。
また徐波睡眠の状態が長いと、発汗が増えます。
それによって布団の中が蒸れるので、無意識に布団の中の湿度や温度を変えようとして、寝返りを打ったりします。ですから、夏場は、寝返りの回数がふえ、寝相がより悪くなるともいえます。
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