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むずむず脚症候群と関連する病気
眠っているあいだに足がリズミカルに動いてしまう病気に「周期性四肢運動」がありますが、むずむず脚症候群の患者の6~8割の人に、この病気との合併症があるとされています。
また、貧血や腎不全、心不全、関節リューマチ、パーキンソン病の人は、むずむず脚症候群になりやすいことがわかっています。
ある病気が別の病気によって起こることを「続発性」と呼びますが、続発性むずむず脚症候群の原因疾患として、鉄欠乏症貧血、葉酸欠乏、糖尿病、慢性腎不全、パーキンソン病、関節リューマチ、下肢静脈瘤、がん、高コレステロール血症などが挙げられています。
また、むずむず脚症候群になりやすい「危険因子」や「誘因」として、高齢や妊娠、アルコールやカフェイン、抗精神病薬などがあります。
さらに放置しておくと、日常生活に大きな影響を及ぼして昼間の疲労感をひき起こしたり、回復が長引いて全身の慢性疼痛が出てくることもあるようです。
そして症状が悪化して、睡眠障害と過度のストレスから「うつ病」を招いたり、最悪、自殺に至る危険性も指摘されています。
むずむず脚症候群の治療や症状改善
むずむず脚症候群の異常感覚は、薬物療法で軽快するとされ、ドーパミン神経の機能を高める「L-DOPA製剤」「ドーパミン受容体刺激薬」が有効とされています。反対に抗うつ薬や抗精神病薬にはかえって症状を悪化させるものもあります。
専門の神経内科や精神科、あるいは睡眠外来などに受診をして適切な治療を受けましょう。
日常のケアとしては、脚をマッサージすることや、叩いたりさすったり、歩き回ったり足踏みなどをして、脚を動かすことが奨励されています。
また、誘発因子となるカフェインやアルコール、喫煙を制限することも効果的です。
<参考>
坪田 聡『不眠症の科学』サイエンス・アイ新書、2011.
<執筆者プロフィール>
山本 恵一(やまもと・よしかず)
メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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