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執筆:井上 愛子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
「生まれた時に言われた血液型が、後から変わった」という話を聞いたことがありますか?
まさか!と思うかもしれませんが、実は検査のタイミングなどによってはあり得る話です。
なぜそのようなことが起こるのでしょうか?
詳しくご説明していきましょう。
血液型はどう決まる?
血液型と言えば、一般的に「ABO式血液型」が知られていますが、実はそれ以外にもさまざまな分類方法あります。
その数はおよそ300種類ともいわれていますが、今回は最も有名で輸血などの際にも確認が必要不可欠なABO式血液型(以下、血液型と表記します)についてお伝えしましょう。
血液型は、採血を行い「オモテ試験」「ウラ試験」と呼ばれる2種類の検査をすることで確定されます。
オモテ試験
赤血球の膜上にあるA抗原(こうげん)とB抗原の有無を調べるものです。
A抗原だけある場合はA型、B抗原だけある場合はB型、両方あればAB型、どちらもなければO型、となります。
ウラ試験
血液の液体部分である血漿(けっしょう)の成分に含まれるA抗体(こうたい)とB抗体の有無を調べます。
A型の人にはB抗体が、B型の人にはA抗体があり、O型の人は両方の抗体を持ちますが、AB型の人にはどちらの抗体もありません。
基本的には、この2種類の検査を併せて行うことによって、確実な血液型が判定されます。
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