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過眠を症状とする病気
ここでは、過眠を症状とする病気として、次の2つをご紹介します。
非定型うつ病
うつ病と聞くと、寝つきが悪い、眠りが浅い、といった不眠症の症状をイメージする方が多いでしょう。
実際に、気分の落ち込みや抑うつ状態、食欲減退、集中力低下などを症状とする「定型うつ病」では、不眠症の症状が現れる患者さんが多いです。
一方、「非定型うつ病」は、「新型うつ病」などと呼ばれ、抑うつ症状はあるものの、楽しいことがあれば気分が良くなる、食欲が増加するなど、定型うつ病とは症状が異なります。
睡眠に関しても、不眠ではなく、眠りは浅いものの過眠の症状が出る傾向にあります。
冬季うつ病
特定の季節に、うつ病のような症状を発症する障害を「季節性感情障害」といいます。
そのうち、とくに秋から冬にかけて症状が現われるケースを「冬季うつ病」と呼びます。
冬季うつ病は、秋や冬に日照時間が少なくなることによる、セロトニン(精神を安定させる作用を持つ脳内神経伝達物質)分泌量の減少が原因であると考えられています。
冬季うつ病になると、抑うつ症状、意欲や集中力の減退、自殺企図などの症状に加え、過眠や食欲増加などの症状が現れます。
過眠症の治療
過眠症の診断には、問診のほか入眠潜時反復測定検査(MSLT)など専門的な検査が必要になります。
このような検査を経て確定診断がなされると、薬物療法などそれぞれの病気に合わせた治療が行われます。
ただし、特発性過眠症やクライネ・レビン症候群など、まだ治療法が確立されていない病気もあり、治療薬が有効でないこともあります。
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