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社会的ジェットラグと健康リスク
三島和夫氏(国立精神・神経医療研究センター、睡眠学の専門家)によると、睡眠不足が借金のように重なって慢性的な寝不足になっている「睡眠負債」と、体内にあるたくさんの体内時計間の同調性に乱れが生じる「内的脱同調」とが生じることで、次のような健康リスクが考えられるといいます。
短期的:眠気やパフォーマンスの低下
中期的:記憶、学習、代謝、免疫などの精神・身体機能障害
長期的:気分障害や生活習慣病のリスク増大
また、海外でも同じような研究結果が2015年に発表されています。
ピッツバーグ大学のウォン氏の研究チームによると、社会的ジェットラグのある人は体格指数(BMI)やウエスト周りが大きく、コレステロール値も高いという傾向が見られたそうです。
いわゆるメタボリックシンドロームになりやすい状況ということです。
また、インスリン抵抗性が高く糖尿病予備軍と判定された人も多かったといいます。
こうした生活習慣病のリスクがあるということは、やがては心筋梗塞や脳血管障害といった心血管系疾患を招きかねないと指摘しています。
子どもの健康も損ねる!
社会的ジェットラグは大人だけでなく、子どもへの影響も懸念されています。
小学校5年生から高校3年生まで2万人を対象にした調査では、生活パターンが「夜型」の子どもは、体調不良や風邪をひきやすい、朝が不機嫌などの不調が多かったという結果がでています。
「早寝早起き」の子どもが一番健康的というのは、当たり前かもしれませんけれど、改めて普遍的な真実ということを実感しますね。
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