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人間へのサバイバル実験
地球環境の保護と宇宙での永住を見越したサバイバル実験が、1991年からアメリカで行われました。(※)
「バイオスフィア2」という名の地球を再現したドームで、8人の研究者が自給自足の生活を営むというものです。
この宇宙開発関連の実験は様々な事情により2年間で終了してしまうのですが、副産物として「腹八分目」にとって意義のある結果を残しました。
ドームでは食料の収穫率が少なかったため、研究者たちは予定された食事量の平均25%カットの生活を続けることを余儀なくされたのです。
1日の摂取エネルギー量は1,800kcalほどに抑えられました。
そうすると、体重、血糖値、コレステロール値、血圧が減少しました。
カロリーを減らすと健康になれるという「腹八分目に医者いらず」をまさに地で行くような結論を導き出したわけです。
サーチュイン遺伝子を活性化させる
カロリー制限と健康の関係は、今や遺伝子レベルでも解明されつつあります。
細胞の老化を制御する「サーチュイン遺伝子」。
「長寿遺伝子」や「若返り遺伝子」とも呼ばれ、近年注目されています。
一定のカロリー制限を行いある条件が満たされると、通常は眠っているサーチェイン遺伝子がONになり、細胞の死滅を防ぐ機能が高まることが分かってきました。
つまり「腹八分」は健康寿命を延伸させる可能性があるのです。
このことがさまざまな病気の発症とどのように関連するか、さらに研究が進められているところです。
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