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危ない「独り言」とは?
しかし、なかには「危ない独り言」も存在します。
たとえば、日常生活で話し相手がいなくて仕方なく独りでブツブツしゃべっている場合。
あるいは、ストレスが昂じて気がつかないうちに心に溜まった不満ややるせなさをコトバにして呟いていた場合など、孤独やストレスが独り言を呟かせるのです。
また、ある種の精神疾患の症状として「独り言」が出ることもあります。
たとえば、統合失調症の幻覚や妄想によって、本人がリアクションとしてコトバを発している場合です。
また、自閉症スペクトラム障害も比較的独り言が多いと専門医は指摘します。
このように、疾病の症状としての独り言も、前述の孤独やストレスの場合と同様、精神的な危機や緊張、興奮によって「独り言」を発しているという観点から「危ない独り言」と捉えられます。
特に周囲との和を尊ぶ日本の文化では、人中で独り言をしゃべっていると「変な人」と思われやすいでしょう。
総じて独り言は、好ましくないネガティブな状態、と判断される傾向にあるようです。
アスリートの独り言:エクスターナル・セルフトーク
先ごろ韓国の平昌で開催された冬季オリンピックでは、日本選手の活躍が連日話題になりました。
その際もよく見られた光景ですが、アスリートが出番直前、自分を励ましたり勇気づけたりするために、独り言を発することがありますね。
これは「自己対話:エクスターナル・セルフトーク」と呼ばれます。
アスリート以外にも、本番直前の歌手やプレゼン直前の発表者などが、こうした独り言を発することがあります。
頑張ろうという様子が伝わってきて、好感と共感をもって支持される行為と言えるでしょう。
このケースでの独り言はポジティブなイメージで捉えられています。
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