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登山者のための低体温症防止策
当然ながら、気温が低く、また悪天候になりがちな山間部では、低体温症になるリスクも大きくなります。冬場に限ったことではなく、登山を楽しむ人は下記の注意を守って、自身や仲間を低体温から守りましょう。
●入山する山の天候を調べましょう。悪天候ならば無理をせず中止または延期します。そのためにも日程は、余裕をもって組んでください。
●登山用のウェアは、低体温症を防ぐための工夫が凝らされています。登山時は、単なるスポーツウェアではなく登山用のものを着用し、重ね着することで低体温症の予防になります。また、暴風雨になった時のために、天候が崩れる前に防寒着を着込む必要があります。
●気温が下がっても、歩き続ける(体を動かし続ける)ことで熱を作り出すことができます。そのためには、休みなく行動を続けられる体力が不可欠です。また、歩き続けるには、エネルギーと水分摂取が必要です。エネルギーを枯渇させないために、糖質を多く含む高カロリーな携帯食を持っていきましょう。歩きながら食べられるように、レインウェアのポケットなどに入れておきます。
知識を駆使して事態を乗り切る
山では何が起こるかわかりません。初心者はもちろん、経験のある人でも、状況よっては低体温症やそれに近い状態になってしまうことは十分あり得ます。これは山の難易度の高い・低いに関係なく言えることです。
万一そうした事態に陥っても、知識を持っていれば適切な行動を取ることで最悪の結果を避けられる確率が上がります。とにかく、周囲の人と助け合って命を落とすことだけは避けたいものです。
執筆:南部 洋子(看護師)
監修:坂本 忍(医師)
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