脱水症状は命の危険も。「水分補給の目安」を知ろう

Mocosuku(もこすく)
  • 脱水症状は命の危険も。「水分補給の目安」を知ろう

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

脱水症状は命の危険も。「水分補給の目安」を知ろう

公開日時

脱水症状の目安について

 

脱水症状の目安は次の3段階に分けられます。

 

初期:軽度脱水

・体重の減少が5%未満
・自分で動くことができる
・意識がはっきりしている
・口のなかが湿っている
・手足が冷えていない
・親指の爪を押しても色が2~3秒で戻る

 

軽度の脱水は、自宅で水分補給をすることで症状が回復します。
 
 

中期:中度脱水

・体重の減少が5~10%未満
・動くのがだるい
・眠気がある
・興奮する
・口のなかが少し乾いている
・親指の爪を押して色が戻るまで3~4秒かかる
 
中度の脱水になると病院へ行く必要があります。だるさや眠気を夏バテや風邪だと勘違いする人も多いので、爪を押したり口のなかが乾燥したりしていないかセルフチェックしましょう。
 
 

末期:高度脱水

・体重の減少が10%を超える
・身体が動けない
・意識があいまい
・口の中がカラカラになる
・手足が冷たい
・親指の爪を押して色が戻るまでに4秒以上かかる
 
この段階になると、命が危険な状態です。一刻も早い処置が望まれます。
 
 

1日当たりの水分量はどれくらい?

 
人は4時間のうちに体重1kgあたり50ml以上の水分をとる必要があります。
つまり、体重が50kgの成人であるなら、4時間かけて2.5lの水分を摂取するのが望ましいといわれています。日頃から水分をあまりとらない人は、ジュースやスープ、味噌汁などから水分を摂取するようにしましょう。
 
また「経口補水液」は、食塩とブドウ糖を混合して水に溶かしてあります。脱水症状に必要な成分が含まれているため、熱中症の治療にも用いられています。自宅に常備しておくと安心ですね。
具合が悪く身体が弱っているときは、冷たい飲み物よりも人肌の温度の水のほうが効果的ですので覚えておきましょう。
 
これから本格的に暑い季節がやってきます。
「夏バテかな?」などと思い込み、脱水症状を放置しておくと危険です。こまめに水分補給をすることを忘れないでいてください。

 

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【熱中症】新着記事

見逃すと危険! 夏の突然死「夏血栓」とは?

見逃すと危険! 夏の突然死「夏血栓」とは?

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 今年の夏は猛暑と熱帯夜が続き、メディアには「危険な暑さ」という表現が頻繁に登場しました。 熱中症の危険性はよく知られるところですが、最...

2018/09/04 18:30掲載

夏休みを前にまだまだ続く猛暑… 脱水症、熱中症には引き続き警戒を

夏休みを前にまだまだ続く猛暑… 脱水症、熱中症には引き続き警戒を

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 今年は「命に危険を及ぼすほどの猛暑」が日本全国で続いています。 気象庁も異例の会見を開いて災害レベルという認識を示し、熱中症に厳重な警...

2018/08/03 18:30掲載

熱中症対策、意識的にするべき「水分補給のタイミング」

熱中症対策、意識的にするべき「水分補給のタイミング」

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ 熱中症にかかるリスクは、なにも夏だけのことではありません。 気温と湿度が上がる5月頃か...

2017/07/07 18:30掲載

「熱中症」今から始めるべき予防と対策

「熱中症」今から始めるべき予防と対策

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 今年も暑い日がだんだん増えてきました。 気温の高まりとともに、増えてくるのが熱中症の患者さんです。熱中症を予防するために、普段...

2017/06/20 18:30掲載

スポーツの秋こそ。正しい脱水症予防をご紹介

スポーツの秋こそ。正しい脱水症予防をご紹介

執筆:Mocosuku編集部 監修:坂本 忍(医学博士・公認スポーツドクター(日本オリンピック委員会強化スタッフ)) スポーツの秋、運動会の秋。運動やスポーツを楽しむ季節ですね。 しかしそんな秋の意...

2016/10/07 18:30掲載

肌荒れ・夏バテ・熱中症…  コレ食べるだけで対策できちゃう!?

肌荒れ・夏バテ・熱中症… コレ食べるだけで対策できちゃう!?

執筆:山本ともよ(管理栄養士、サプリメントアドバイザー、食生活アドバイザー) ついに関東甲信で梅雨が明けました。これから本格的な夏が始まります。 夏場に起こりやすい、熱中症や夏バテ、紫外線による肌荒れ。 ...

2016/07/28 18:30掲載