すっかり定着した「高カカオチョコ」 カカオが多いとなにが良い?

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すっかり定着した「高カカオチョコ」 カカオが多いとなにが良い?

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カカオポリフェノールの効能

 
高カカオチョコレートに多く含まれるカカオポリフェノールの効能として、次のようなことが挙げられています。
 

がんの予防

 
体内の活性酸素が引き金となって発症するといわれる「がん」。
カカオポリフェノールは抗酸化作用が強いため、がんを予防する効果が期待されています。
 
 

生活習慣病の予防

 
カカオポリポリフェノールに含まれる「エピカテキン」。
よく耳にする、お茶に含まれる成分カテキンと似た構造をしていて、血圧を下げることがわかっています。
また、血管がしなやかさを失った状態である、動脈硬化の防止効果についても期待されています。
 
 

紫外線から皮膚を守る

 
紫外線によるシミやしわ、そばかすなどを予防する働きがあります。
これもまた、抗酸化作用(肌を老化させるといわれる「活性酸素」を抑制する作用)によるものです。
 
 

認知症の予防

 
脳に多く存在する成分、DHA(ドコサヘキサエン酸:不飽和脂肪酸のひとつ)の酸化を抑え、認知症を予防するともいわれています。
 
 

食べるときに注意すること

 
このように、さまざまな健康効果がうたわれる高カカオチョコレートですが、食べるときは次のことに気をつけましょう。
 

食べ過ぎは禁物

 
高カカオチョコレートは、普通のチョコレートよりも、カロリー・脂質ともに高いので、食べ過ぎるとカロリー過多になり、かえって、健康を損ないかねません。
 
高カカオチョコレート100gで、30代女性1日分の脂質量を含有する、ともいわれます。
 
ですから、1日に食べる量は50グラム、できれば、25グラムくらいが適切とされています(ただしあくまでも目安ですから、食事のバランスなどにより調節してください)。
 
 

頭痛や偏頭痛持ちの人は控える

 
チョコレートに含まれる「チラミン」には、血管を収縮する作用があるので、食べ過ぎると偏頭痛を起こす可能性について指摘されています。
 
とくに、普段から頭痛や偏頭痛に悩んでいる場合は控えたほうがよいでしょう。
 
 

妊娠中や授乳中の方、乳幼児は控える

 
チョコレートに含まれる「テオブロミン」や「カフェイン」には、利尿作用や興奮作用があります。
 
妊娠中や授乳中は、お母さんが摂取した栄養素が赤ちゃんまで届きますから、過剰な摂取はとくに注意が必要と指摘されています。
 
また、妊娠中のカフェインの多量摂取も、赤ちゃんの発育に悪影響を与える可能性があると示唆されています。
 
 

一度にまとめて食べない

 
健康、美容への効果が期待できる、抗酸化作用を持つポリフェノール。
 
食べてから効果が表れるまでには数時間を要するので、まとめて食べるよりも、分けて食べる方がおすすめです。
 
ちなみに、独立法人国民生活センターが、12銘柄を対象にテストを実施し、「高カカオをうたったチョコレート」に関する調査報告を発表しました。
 
テスト結果を踏まえ、消費者に向け、高カカオチョコレートは普通のチョコよりも脂質量が多いため、間食するときは食べ過ぎに注意すること、とアドバイスしています。
 
 
高カカオチョコレートは、チョコレートのなかでは「ビターチョコ」に分類されます。
 
クリスマスやバレンタインなど、チョコレートが主役になる記念日もありますので、今後も親しみやすいお菓子として愛されることでしょう。
 
今回のお話から、健康と美容も意識してチョコレートを食べると、さらに美味しく感じられるかもしれませんね。
 
 
【参考】
・日本チョコレート・ココア協会(http://www.chocolate-cocoa.com/index.html)
・国民生活センター『高カカオをうたったチョコレート(結果報告)』(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/01/dl/s0114-10j.pdf)
 
 
<執筆者プロフィール>
山本 ともよ(やまもと・ともよ)
管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー。
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中
 
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 

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