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定番メニューで大切なポイント
毎日でも良いとするメニューを選ぶときのポイントは「栄養バランス」です。
健康や美容のためには、とにかくバランスの整った食事が一番良い食事です。
毎日で摂るべき栄養素は、「6大栄養素」と呼ばれる「糖質・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル・食物繊維」です。
これらの栄養素が互いに影響しあい、健康かつ美しい身体作りに働きます。
とはいえ、食事に含まれる栄養素の量を、毎回チェックするのはなかなか難しいもの。
そこで、栄養素ではなく、メニュー構成でとらえましょう。
主食(ご飯やパン、麺類など)、メインのおかず(肉や魚、卵、大豆製品、乳製品など)、サブのおかず(緑黄色野菜や淡色野菜、海藻、きのこ、果物)、この3つの要素を取り入れることを意識してください。
朝からそんな手間はムリムリ…と思った方、ご安心を。3皿用意しなくていいのです。
たとえば、次のようなメニューです。コンビニでも調達できますよ。
納豆ご飯(主食・メインのおかず)+味噌汁(サブのおかず)
ツナサンド(主食・メインのおかず)+野菜ジュース(サブのおかず)
ふりかけご飯(主食)+豚汁(メインのおかず・サブのおかず)
シリアルヨーグルト(主食・メインのおかず)+フルーツ(サブのおかず)
朝食は、一日の身体のリズムを作る食事として、欠食してしまうよりは毎日同じでも「食べること」が重要です。
朝食で身体のリズムを整えるには、糖質とたんぱく質が必要であることがわかっています。
ですから、同じメニューが続いても、3つの要素を取り入れる、というポイントをおさえていれば安心です。
さらに「どう食べるか」という視点を持つ
これまでは、「何を食べるか」という点に着目しましたが、「どう食べるか」という視点も必要です。
前述の3つの要素に留意したメニューでも、それを毎日食べていては偏りが出てきます。
次に挙げる3つの食べ方も取りいれていきましょう。
(1)不足しがちな栄養素を知ろう!
3つの要素に気をつければ、多くの栄養素を補えるとお話しました。
しかし、食材によって含まれる栄養素は異なりますので、やはり色々な種類の食材を摂取することが大切です。
自分の定番メニューで不足する食材は、ほかの食事で摂取しましょう。
たとえば、納豆ご飯+味噌汁には、肉や魚、卵、乳製品、緑黄色野菜、果物がありません。
不足しがちなのは、脂質、カルシウム、鉄、ビタミンCなどです。
参考までに、食材の種類別にみた栄養素をご紹介します。
ご飯、パン、麺類:糖質
肉:たんぱく質、脂質、鉄、亜鉛、ビタミンB群、ビタミンAなど
魚介類:たんぱく質、脂質、鉄、亜鉛、マグネシウム、ビタミンB群、ビタミンA、ビタミンEなど
卵:たんぱく質、脂質、ビタミンB群、ビタミンA
大豆製品:たんぱく質、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB群、ビタミンKなど
乳製品:たんぱく質、脂質、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB群、ビタミンAなど
緑黄色野菜:カルシウム、カリウム、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、食物繊維など
淡色野菜:カリウム、ビタミンC、食物繊維など
海藻:カリウム、カルシウム、マグネシウム、ビタミンC、食物繊維など
きのこ:カルシウム、ビタミンD、ビタミンB群、食物繊維など
果物:カリウム、ビタミンC、食物繊維など
(2)不足しがちな栄養素をほかの時間で補おう!
たとえば、朝食を定番メニューで固定するとしたら、(1)でご説明したように、不足する栄養素を把握しておきましょう。
そして、昼食や夕食、間食で不足分の栄養素を補うように心がければよいのです。
そのときは、できるだけ定番メニューとかぶらない食材を選びましょう。
(3)時には変化をつけて楽しもう!
このような工夫を加えれば、メニューを定番化して同じものを繰り返し食べても問題ありません。
ただし、時には定番メニューに変化を加えて楽しむのもいいでしょう。
たとえば、定番のツナサンド(魚)を卵サンド(卵)やハムサンド(肉)に変えてみる。
定番の納豆ご飯(大豆製品)を卵かけご飯(卵)やサバの味噌煮缶(魚)に変えてみる、といった具合です。
また、日本には「旬」という素晴らしい季節感があります。
今やコンビニにも、旬をとらえたさまざまな食品が並びます。
メニューはそのままで食材を入れ替えるのはさほど難しくありません。
何を食べるか、どう食べるか…ほんの少し考えるだけで、摂取する栄養素は変化に富み、食生活の改善につながります。
健康的かつ効率的に栄養素を取り入れるために、定番メニューをうまくアレンジしましょう。
これもひとつの立派な健康法です。
<執筆者プロフィール>
山本 ともよ(やまもと・ともよ)
管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー。
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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