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執筆:桜 イクミ(管理栄養士)
夏本番となり、暑い日が続いていますね。汗をかくことも多いため水分補給の機会も多いと思います。水分の摂取の仕方によっては危険な「低ナトリウム血症」につながることがあります。
この低ナトリウム血症、いったいどういうものなのか、正しく理解し、予防につなげていきましょう。
低ナトリウム血症ってどんなもの?
ナトリウムはミネラルの一種で、体内の水分と塩分のバランスを調節する身体にとって重要な働きがあります。
ナトリウムは食塩(ナトリウム+塩素)の構成要素であり、身体の中には食塩としてとりいれられています。
通常は、ナトリウムの濃度を一定に保つ働きがあるのですが、この働きが正常に働かないことで、血液中のナトリウム濃度が極端に低くなることを低ナトリウム血症といいます。具体的には血液中のナトリウム濃度が135mEq/l未満(基準値135~145mEq/l)の状態を指します。
例えば、心疾患、腎疾患、肝不全などの病気で起こりやすくなります。
身近な原因としては、嘔吐や下痢、大量の発汗によるナトリウムの損失、さらには誤った水分摂取によるものです。
誤った水分摂取によって引き起こされる状態に「水中毒」というものがあります。
これは大量の水分摂取により身体の中の電解質のバランスが崩れるというもので、低ナトリウム血症もこの状態のひとつにあたるものなのです。
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