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執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
「癒し効果がある」と耳にすることが多い、観葉植物。
あなたの部屋やオフィスにはありますか?
実際に観葉植物には、そのような効果はあるのでしょうか。
今回は、これまでの研究結果をもとに、観葉植物のさまざまな効果をご紹介していきましょう。
観葉植物の効果(1) ストレスを軽減する
最もよく知られている効果は、ストレスを解消し、リラックスさせる効果です。
千葉大学の岩崎寛氏らの研究では、観葉植物のストレス軽減効果を調べるために、被験者を2つのグループに分け別々の部屋でテストを受けさせました。
その際、一方のグループの部屋にだけ観葉植物を置き、両グループのテスト前、テスト直後、テスト20分後の唾液コルチゾール(副腎皮質から分泌されるホルモンのひとつ。ストレスが増えると分泌量が増える)の量を比較しました。
すると、次のような実験結果になりました。
植物なしのグループ
・テスト直後の増加率(テスト前との比較):230%
・テスト20分後の増加率(テスト前との比較):600%
植物ありのグループ
・テスト直後の増加率(テスト前との比較):75%
・テスト20分後の増加率(テスト前との比較):100%強
この結果から、部屋に植物がある方がストレスは少なく、その効果が持続することがわかりました。
また、千葉大学の宮崎良文氏らの研究によると、観葉植物が視界に入ることで、交感神経(活動時・ストレス時に働く自律神経)の働きが抑制され、副交感神経の働きが活発になることもわかっています。
交感神経は活動時やストレスがかかったときに、副交感神経はリラックスしているときに働く神経ですから、この研究からも、ストレスの軽減効果が認められたといえるでしょう。
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