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DVとアルコール依存 には、密接な相関関係があります。
このシリーズでは、実話をもとに「うつ」と「アルコール依存」を全15回に分けてご紹介していますが、これらが原因で家庭内に起こるケースの多いDVについても取り上げます。今回は特に、DVとアルコール依存 の関係について取り上げます。
(前回からの続き)
旧知の耳鼻咽喉科で向精神薬を処方されたSさん(仮名・当時32歳)は、薬の服用を続けるうちに、飲酒時に記憶を頻繁に失くしたり、感情のコントロールができなくなったりという症状が出たことから、「処方された薬が合っていない」と考えて心療内科を受診しました。
DVとアルコール依存 :「どこにも居場所がない」
しかし、そこでSさんを待っていたのは、「(デタラメな薬の服用で症状をこじらせた患者は)ウチでは診察できない」という医師の言葉でした。
医師の言葉にショックを受けたSさんは、お酒を飲んでいないときには「自分には居場所がない」といって泣いたり、「死にたい」と口にしたりすることが多くなり、飲酒時のDV行為もエスカレートしていきました。
DVとアルコール依存 :夫に内緒でDV相談窓口へ
そんな毎日に、Sさんの妻であるKさん(仮名・当時29歳)は大変な不安とストレスを感じていました。Sさんは、Kさんに手をあげるようなことはありませんでしたが、酔っぱらうとラジカセを投げつけたり、イスを床に叩きつけたりといった行為はしょっちゅうでした。Kさんは、「もしあれが私に当たっていたら…」という恐怖と、「いつか自分も殴られるかも」という不安におびえて暮らしていました。
ある日、Kさんは意を決して、親しい友人にSさんのことを電話で打ちあけました。これまではSさんの手前もあり、まわりに家庭のことを相談することができなかったのですが、Kさんの精神状態も限界にきていました。
電話で話を聞いたKさんの友人は、Kさんのことをとても心配し、Kさんに行政のDV相談窓口に行くことを勧めたのでした。
DVとアルコール依存 :「お酒をきっぱりやめない限り、問題は解決しない」
DV相談窓口に電話して家庭の状況をひととおり伝えたKさんは、予約をして相談センターに出かけていくことになりました。地域のDV相談センターは、『女性センター』といわれる建物の中にありましたが、受付で名前を伝え、カメラ越しに確認を受けてからでないと部屋に入れません。これはセンターが「DV被害者の一時避難所」にもなっているからとのことでした。
相談室に入ると、2人の女性相談員がKさんを出迎えました。Kさんの話を聞いた2人の相談員は、Sさんの行為が悪質なDVであることや、このままDVが続くようであれば、KさんはSさんから離れる必要があることなどをKさんに伝えました。
そして、2人の相談員のうち、ベテランらしい女性が意外なことを言いました。
それは、Sさんが「アルコール依存症」だということです。
相談員の女性は、「お酒をきっぱりやめない限り、問題は解決しないと思います」と、Kさんに告げるのでした。
(次回に続く)
参考:全国の配偶者暴力相談支援センター一覧(内閣府)
http://www.gender.go.jp/e-vaw/soudankikan/pdf/center.pdf
※本文は実話をもとに脚色を交えて構成しています。実在の人物・団体とはいっさい関係がありません。
<執筆者プロフィール>
井澤佑治(いざわ・ゆうじ)コラムニスト
舞踏家/ダンサーとしての国内外での活動を経て、健康法・身体技法の研究、高齢者への体操指導、さまざまな障がいや精神疾患を持つ人を対象としたセラピー、発達障害児の療育、LGBTの支援などに携わる。