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執筆:Mocosuku編集部
監修:坂本忍(医師)
17日午前の参院本会議で、選挙権の年齢を現行の「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げる改正公職選挙法が全会一致で可決、成立しました。来年夏の参院選から適用される見通しで、18〜19歳の約240万人が新たに有権者に加わることになる、ということです。
適用される範囲には、国政選挙のほか、自治体の首長の投票権、地方議会解散請求の住民投票、最高裁裁判官の国民審査の投票権なども含まれます。
こうした動きを踏まえて、今後、民法で規定されている成人年齢=20歳や、飲酒や喫煙が解禁される年齢=20歳についても検討されていくようです。
とくに後者の飲酒や喫煙に関しては、ヘルスケアの観点からどのような影響が考えられるのでしょうか。『お酒は20歳から』という理由について掘り下げてみたいと思います。
10代の飲酒 : アルコールの脳への影響
口から入ったアルコールは、約20%は胃から、約80%は小腸から吸収され、血液に入って全身を巡ります。ここで脳に達したアルコールは、脳の各部位の神経細胞に作用し、その働きをマヒさせるのです。
個人差はありますが、飲酒量や継続して飲み続ける時間によって、次のような順番でマヒしていきます。
(1)大脳新皮質→理性的な言動をつかさどる部分
(2)大脳辺縁系→本能(食欲・性欲・睡眠など)や記憶をつかさどる部分
(3)大脳基底核→体を動かしたり姿勢を保つ働き
(4)小脳→平衡感覚や骨や筋肉などの体の動きをつかさどる部分
(5)間脳や脳幹→体温調節や代謝といった生命維持に関わる部分
(4)や(5)にいたると大変危険な状態です。
このように脳に大きく作用するアルコールは、長い年月の間、大量に飲み過ぎると脳が萎縮していくこともわかっています。
10代では、脳もまだ発達段階にあり、こうしたアルコールの影響は強く出ると考えられているのです。将来の可能性を奪いかねません。
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