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瀑状胃は胃の形態異常
瀑状胃(ばくじょうい)とは、胃の上部が大きく拡張していて、折れ曲がり頭を下げたような格好をしている胃をいいます。日本人の10人中2〜3人にみられます。
胃の造影検査の際にバリウムを飲んで、立った姿勢でX線検査をすると、まず胃の上部の拡張した部分にバリウムがたまり、次に滝のようにたまったバリウムが胃の中央部へと流れ落ちることから、この名称がついています。
生まれつきのものであり、不都合が起こることがなければ、治療の必要もありません。
太鼓腹の肥満、神経質な人などに多くみられます。胸やけ、ゲップがでにくい、お腹が張る、嘔気があるなどの症状が出る場合があります。
胃と胸やけの関係
一般的に健康な胃の場合、胃の中の食べものは2~3時間で消化されます。しかし、加齢や体調などの影響で、食べものを消化するのに必要な蠕動運動が弱ってしまうと、食べたものの消化が進まず、なかなか十二指腸へ送られません。
こうした場合、食べたものを消化するために胃液がいつまでも分泌されることになり、その結果、胸やけなどの不快症状が起こります。
胸やけは、英語では「heartburn」といいますが、胃液が胃から食道へ逆流したときにおきます。食道と胃の間には、逆流しないような仕組みがあるのですが、太ってきたり、加齢により、この働きは弱くなってきます。
また、食べ過ぎなどで胃の内部圧が上がることでも、食道への逆流は起こります。
とくに瀑状胃の場合は、食べ物が胃の上部に溜まり、胃の下部で分泌される胃液が利用できず、胃液分泌過剰になって胃炎を起こしやすくなります。人によっては、完全に消化されるまでに8時間以上かかることもあります。
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