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炎症性腸疾患の治療 :神戸大が発見した腸内物質「SAP-1」への期待
今回の神戸大が発見したのは、腸炎の発症に関係するタンパク質の働きです。同大の研究グループでは、以前から腸の内側を覆う細胞の表面にある細かな突起にある「SAP-1」というタンパク質を発見していました。
今回、マウスの細胞からSAP-1を除いたところ、腸炎の発症率と重症度が著しく高まることが確認されたのです。つまり、SAP-1が腸炎の発症を抑える働きを持っていると考えられます。
このタンパク質が病気の発症を抑える仕組みが、炎症性腸疾患の新たな治療薬の開発につながる可能性があります。そうなれば、根治治療の実現にも期待がかかります。今後この研究が進み、治療の選択肢となるには相当の年月がかかると思われますが、早期に実用化してほしいですね。
執筆:井上 愛子(看護師)
監修:坂本 忍(医学博士、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ)
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