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出産時の年齢 :母親の年齢より父親の年齢に関係する?
女性の粘液の状態で性別が変わるという話がありましたが、一方で、母親の年齢よりも父親の年齢が関係しているという説もあります。それは、子どもの性別は「性染色体」で決まっているからです。卵子の性染色体は全てXで、精子のもつ性染色体は、XかYかのどちらかです。つまり、受精できる精子がもつ性染色体がXかYかで、生まれてくる子どもの性別が決まります。
精液中の精子のもつ性染色体はXとYで、若干Yの方が多いと言われています。ところが、男性が高齢になるにしたがって、とくに50歳を過ぎるとYをもつ精子の数が少なくなってくると言われています。このことから、高齢の父親の場合には、女の子が生まれやすくなるという説があるのです。
出産時の年齢 :母親の年齢によって生まれる性別の傾向が違う!
それでは実際に、母親の年齢によって生まれる性別の割合は変わってくるのでしょうか?
まずは全体的にみた性別の割合を見ていきましょう。一般的には、生まれる子どもの性別の割合は、男児対女児105対100で、男児が少し多いということがわかっています。これには、国・地域、時代を経ても変わりません。ちなみに、平成23年人口動態調査のデータでは、男児の出生数が538,271人、女児が512,535人ですので、計算上やはり105:100くらいになります。
それでは、出産した母親の年齢別に男児・女児の割合を見てみましょう。同じく、平成23年の人口動態調査を見てみます。母親が20代の場合、やはり男児の方が多くなっています。一方40代では、男児の数が若干減り、女児の数が増えます。特に40代後半以降になると、男児と女児の数が逆転しています。このように、高齢出産では女の子が生まれやすいということは事実のようです。
男の子であっても女の子であっても子は宝です。授かった命を大切に、育てていきたいものですね。
参考:三宅婦人科内科医院「赤ちゃんの男女比」(http://www.miyake-clinic.gr.jp/ippannsikkann/ippan73.htm)
参考:精子が老化する男としない男がいる?(http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20140304/1055660/?P=2&rt=nocnt)
参考:人口動態調査(http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020103.do?_toGL08020103_&listID=000001101883&requestSender=estat)
執筆者:座波 朝香(助産師)
監修医:坂本 忍 (産婦人科医)
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