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欧米人より日本人に多い2型糖尿病、そのワケは…
また、人種的な体質もあります。欧米人に比べて、。日本人は肥満度が低くても2型糖尿病を発症する人口が多いことがわかっています。これは、日本人は古くから穀物が中心の低脂肪食が中心だったため、少ないカロリーでも効率良くエネルギーを生み出す能力が備わり、省エネ体質になったのです。
そこへ、食生活の変化が加わり過剰にエネルギーを摂取するようになり、糖尿病が激増したと考えられています。遺伝的素因が日本人と変わらない日系2世アメリカ人は、日本人の2~3倍、アメリカ人と比べてもかなりの差で糖尿病が多いという報告があります。このことからも、日本人の糖尿病の発症が環境に大きく影響すること、糖尿病になりやすいこと、環境に影響されやすいことがわかります。
正しい知識をもって予防することが大切
遺伝的素因は、異常遺伝子が残れば何代にもわたって伝わり、残らなければ伝わりません。しかし、2親等、つまり、祖父母が糖尿病であったかどうかは知っておくといいでしょう。遺伝的素因がある可能性があれば、「自分も糖尿病になりやすいこと」を心にとめておきましょう。
さて、Bさんの場合、たとえ遺伝的素因を持ち糖尿病になりやすい体質であったとしても、食事や運動に気を付けていることで糖尿病発症を防げている可能性は十分にあります。それでも血糖値が上がる傾向にあるのは、食事の量や運動以外にも何か原因となる生活習慣があるのかもしれません。
今の生活を継続するとともに、定期的な見直しも必要です。また、Bさんがもし糖尿病になっても、「父親と同じ治療」が適切とは限りません。正しい知識と、自分の状態や治療を理解すること、それに合わせて生活習慣や治療を定期的に見直していくことが、良い状態を保つキーポイントになります。
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