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執筆:山本 ともよ(管理栄養士)
いよいよ忘年会、年末年始休暇、新年会、とお酒の機会が増える時期がやってきました。連日の飲み会続きで年末年始は太るだけでなく、「高血圧や糖尿病などの持病が悪化する」「急性アルコール中毒で搬送される」といった健康被害も後をたちません。
お酒は、昔から世界中で親しまれ、「酒は百薬の長」と言われてきました。確かに、アルコールは身体にいい働きもありますが、それは適量を守ることが前提です。
そこでここでは、お酒の適量について見ていきましょう。
酔い状態の目安とは
「健康日本21」の適量に関するガイドラインによると、自分の適量を知る手がかりは、「ほろ酔い」とされています。これが「ちょうどいい酔い加減」に相当します。次の状態の指標を参考にしましょう。
●爽快期:さわやかな気分になる、皮膚が赤くなる、陽気になる、判断力が少し鈍る
●ほろ酔い期:体温が上昇、脈が速くなる、抑制が取れる、手の動きが活発になる(適量)
●酩酊初期:気が大きくなる、大声を上げる、立つとふらつく、怒りっぽくなる
●酩酊期:千鳥足になる、呼吸が速くなる、吐き気・嘔吐がおこる、何度も同じことをしゃべる
●泥酔期:まともに立てない、意識がはっきりしない、言語がめちゃくちゃになる
●昏睡期:揺り動かしても起きない、呼吸はゆっくり深い、死に至ることもある
お酒の適量は、上記でいう「ほろ酔い期」に相当します。アルコール処理能力には、年齢、性別、体格、体質などによって違います。例えば、女性よりも男性の方が、体重の軽い人よりも重い人の方が酔いにくいといわれています。これは、肝臓の大きさが影響していると考えられているからです。
また、同じ人でも、その日の体調などの状態によって酔い具合は異なってくるため、「ほろ酔い」は一概に決められません。つまり毎回、飲むたびにあなたが「感じる酔い方」のことです。この、「飲酒感受性」を、しっかりキープできる範囲にしておきましょう。
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